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横浜FCが3-1で鳥取に勝利し、後半戦のホーム初白星を飾る

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[7.22 J2第25節 横浜FC 3-1 鳥取 ニッパ球]

 アウェーでリーグ記録となる8連勝を飾っている横浜FCだが、今季はホームゲームで苦しんでおり、わずか3勝しか挙げていない。前節の千葉戦(0-1)も後半戦初黒星をホームのニッパツ三ツ沢球技場で喫していた。昇格争いに加わるためにも、ガイナーレ鳥取戦は負けられない一戦だった。しかし、前半からチャンスの数では鳥取が上回る。それでも前半30分にMF高地系治がFKを直接決めて、横浜FCが先制する。後半も鳥取はチャンスをつくるが、決定力を欠く。逆に横浜FCは、後半30分に速攻からDF阿部巧が今季初ゴールとなる追加点を挙げる。その後、CKから鳥取に1点を返されたが、横浜FCも1点を加えて3-1で勝利。今季ホームでの4勝目を飾った。

 横浜FCはDF杉山新、MF野崎陽介、MF中里崇宏がスタメンに入り、鳥取は千葉から加入し、今節から出場が可能となったDF藤本修司、FW久保裕一がスタメンに名を連ねた。この試合、最初に決定機を得たのは横浜FCだった。前半9分に細かくパスをつなぎ、野崎からのパスを受けた高地がPA内に侵入する。右足でシュートを放ったが、左ポストを叩いて、ゴールにはつながらない。

 対する鳥取も11分、DF尾崎瑛一郎のロングボールから久保がシュート。これは枠を捉えきれない。その1分後には、藤本がCKを獲得すると、DF戸川健太がヘッド、DFに当たったボールは左ポストに跳ね返された。18分にも鳥取は、右サイドからゴール前にクロスを入れる。DFペ・スンジンに当たったボールが、久保の前に飛ぶが、処理をしきれず。それでも再びクリアボールを回収し、MF鶴見聡貴がシュートを放つが、ボールはGKの正面に飛んだ。同22分にはMF三尾敦のシュートが右サイドネットに外れ、チャンスを生かせない。

 同24分にも鳥取はチャンスを迎える。中盤で横浜FCのパスを引っかけると、右サイドでMF森英次郎がボールを受ける。中にFW小井手翔太がフリーで走り込んでいたが、森はシュートを大きくふかしてしまった。

 迎えた30分、押し込まれていた横浜FCが先制する。杉山がFKを獲得すると、高地がキッカーを引き受ける。大きく蹴ったボールは、懸命に手を伸ばすGK井上敦史の上を越えてゴールに決まり、1-0と横浜FCが先制した。

 34分には鳥取も、右サイドに流れた小井手のクロスに久保が合わせ、ゴールネットを揺らしたが、オフサイドで得点は認められなかった。横浜FCも37分に野崎がゴール前へと侵入しシュートを放ったが、枠を捉えることはできなかった。40分に鳥取は尾崎が縦に仕掛け、PA内でシュート。DFにブロックされたボールを久保が拾ってシュートするが、これも、体を張った横浜FCDFに止められる。

 41分に横浜FCは、序盤に左足太ももを負傷していた高地を下げ、MF武岡優斗をピッチに送り込んだ。同44分にも相手のバックパスがミスとなり、FW大久保哲哉がドリブルからシュートを放ったが、DFにブロックされて得点は挙げられない。

 1点ビハインドの鳥取は後半開始とともに鶴見を下げ、MF奥山泰裕を起用した。それでも横浜FCがボールを回す展開が続き、後半5分には右サイドを攻め上がった杉山のクロスを大久保がミートするが、シュートはGK井上敦史の正面へ飛び、キャッチされる。

 鳥取も横浜FC陣内深くまでボールを運ぶが、最後の局面でのプレーに精度を欠き、得点を挙げることはできない。後半14分にも横浜FCのCKからカウンターに出て、シュートまで持って行くが美尾のシュートはGKシュナイダー潤之介の正面に飛び、キャッチされてしまう。その2分後にも右SBの尾崎がゴール前に低いクロスを入れるが、中で合わせることができなかった。同24分には柳楽が入れたロングボールが、最終ラインの裏を越えて行く。小井手がGKと1対1となったが、浮かせたシュートはクロスバーを越えて、絶好のチャンスを逃してしまった。

 後半26分には両チームのベンチが動く、横浜FCはカイオを下げてFW田原豊を投入する。鳥取は小井手に代えて、FW福井理人を起用した。同30分には久保が右サイドのクロスからゴールを決めたかに思われたが、再びオフサイドを取られて、得点を挙げられない。このプレーのリスタートから、横浜FCが追加点を挙げる。審判に抗議をして人数が足りない状況で、素早く攻め込むと、武岡からのパスを受けたDF阿部巧がシュートを決めて、横浜FCが2-0とリードを広げる。

 リードを広げられた鳥取も、CKから久保が決めて1点を返す。さらに、後半33分に鳥取は森を下げて、ケニー・クリンガムを右SHに置き、反撃に出ようとする。しかし、35分、野崎が田原とのワンツーから追加点を挙げて、3-1と勝利を引き寄せた。後半39分には野崎に代えてFW三浦知良が登場し、スタジアムが大いに沸く。前回の鳥取戦でもゴールを決めているカズは、出場直後に左SBの阿部のクロスからヘッドを放つなど、見せ場をつくって会場を盛り上げた。

 後半ロスタイムにも鳥取は奥山がヘディングシュートを放つなど、最後まで横浜FCゴールに迫ったが追加点を挙げられずに、今季2度目の4連敗を喫してしまった。一方の横浜FCは後半戦のホーム初勝利を挙げ、勝ち点を40に伸ばしている。

(取材・文 河合拓)

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