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[総体女子]会場沸かせた技と堅守で常盤木学園撃破!日ノ本学園が総体女子初代日本一に

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平成24年度全国高校総合体育大会
「2012北信越かがやき総体」女子サッカー競技(長野)

[8.4 全国高校総体女子決勝 常盤木学園0-1日ノ本学園 松本平広域公園総合球技場]

 今大会が総体女子サッカーの部初開催となる平成24年度全国高校総合体育大会「2012北信越かがやき総体」の女子決勝が4日、松本平広域公園総合球技場(アルウィン)で行われ、日ノ本学園(兵庫)がU-20日本女子代表候補FW川原奈央主将(3年)の決勝ゴールによって常盤木学園(宮城)に1-0で勝ち、初代女王となった。

 試合終了後の挨拶を終えると、日ノ本学園は上嶋明監督らコーチングスタッフが選手たちの先頭を切ってスタンドのサブ組のもとへ駆け寄った。殊勲の川原は「応援の声がプレーしている時にずっと聞こえてきていた。この子たちのためにも頑張ろうと思っていた。(試合が終わった時はまず)出れない子たちと先生のところへ行きたいと思っていた」。70分間一時も声を止めず、ハーフタイムも応援歌を歌い続けていた日ノ本学園のサブ組の選手たち。レギュラー組は真っ先にその感謝を伝え、優勝をともに喜んだ。

 昨年の全日本高校女子サッカー選手権大会優勝の常盤木学園と、一昨年の同大会で優勝している日ノ本学園の頂上決戦。試合は立ち上がりから日ノ本学園が主導権を握った。抜群のパワー、スピードを誇る常盤木学園のエース、U-20女子W杯日本代表FW道上彩花(3年)にはDF2枚が必ずマークについて自由な動きをさせず、逆にボールを持てば川原やMF中井仁美(2年)、MF大竹麻友(1年)の3人がその個人技でマークを振り切って決定機をつくり出す。

 11分にはMF小島和希子(2年)のインターセプトから大竹がクロスバー直撃の右足シュート。さらに16分には川原のスルーパスからMF入江未希(2年)の放った一撃がクロスバーを叩く。前線3人のドリブルがスペースをつくり出すと、再三左SB万屋美穂(1年)がオーバーラップしてくるなど、多彩な攻撃サッカーが何度もアルウィンの観衆を沸かせていた。

 一方の常盤木学園は15分にFW伊藤美紀(2年)のスルーパスから道上が右足シュート。23分にはカウンターから道上が左サイドを駆け上がり、そのラストパスを合わせたMF松浦渚(3年)のシュートがゴール左ポストを直撃する。ボールサイドに集まってくる日ノ本学園に対し、空いた逆サイドのスペースを有効に使って決定機をつくり出した。

 それでも試合を動かしたのは日ノ本学園だった。前半24分、中井からのパスを右中間で受けた川原が「中に入ってDFを引き出して、出てきたところで縦を狙った。ゴールしか狙っていなかった」とDFのマークを縦への動きで外して右足を振りぬく。このゴールが日本一を決める決勝ゴールとなった。

 常盤木学園はその技術と判断力の高さで存在感を放った伊藤や道上を中心に反撃。だがPAまでボールを運ぶものの、GK小高愛理(2年)や前田莉紗(3年)中心に守る相手から得点を奪うことができない。真夏の4連戦の影響で後半運動量の落ちた日ノ本学園だったがCB羽座妃粋(2年)が「早めの動き出しを意識して2人で抑えようとした」と相手エース道上に決定的な仕事をさせず。1-0で高校総体女子サッカーの部初代女王の座についた。

 日ノ本学園の上嶋監督は「力的には常盤木の方が上。自分達は頑張るしかない。(初開催の総体について)いろいろな人が盛り上げてくれてこのような場に立てたことに感謝している。また立てるようにこれからも頑張りたい」。準決勝で主力MF池尻茉由(1年)が左足を骨折して離脱する中、その穴を埋めるために全員で戦ってつかんだ日本一。なでしこジャパンの女子W杯世界一獲得、ロンドン五輪での4強進出など女子サッカーが盛り上がる中で開催された第1回大会は、「本当にうれしい。今年は個々の能力が高いのでつなぐところを意識していた。後輩たちにも優勝してもらいたい」と川原が語った日ノ本学園が、堅守と技で頂点に立った。

(取材・文 吉田太郎)

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