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運動量上がらずミス頻発…関塚監督「チーム全体の反応が鈍かった」

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[8.7 ロンドン五輪準決勝 日本1-3メキシコ ロンドン]

 金メダルへの挑戦は終わった。初の決勝進出を逃したU-23日本代表の関塚隆監督は「残念な結果。決勝進出を決めたメキシコにおめでとうと言いたい」と、声を絞り出した。「勝つために準備してきたが、先制して立ち上がりはよかったが、だんだん足が止まった。もう一つ自分たちのペースに持ってこれなかった。そこが残念」と敗因を挙げた。

 高い位置からの連動した守備と鋭いカウンターで44年ぶりのベスト4進出を果たした関塚ジャパン。その生命線である運動量が絶対的に足りなかった。中2日による連戦の影響か。メキシコがうまくサイドに散らして日本のプレッシャーをかわしてきた部分もあったが、攻撃に移った際の動き出しが少なく、攻撃に連動性がなかった。何よりミスが多すぎた。

 1-0の前半31分、セットプレーから今大会初失点を喫し、同点に追いつかれると、後半20分にはGK権田修一からパスを受けたMF扇原貴宏の不用意なミスで勝ち越しゴールを許した。

「一人が止まっているというよりチーム全体の反応が鈍かった。後半はエンジンをかけていこうと話していたが、(2失点目を喫した時間帯は)攻撃的な勝負をかけようというところで、運動量の落ちてきたポジションで(交代を)考え始めた時間だった」

 FW杉本健勇、MF宇佐美貴史、FW齋藤学と立て続けに攻撃的なカードを切ったが、効果的な打開策にはならなかった。最後はDF吉田麻也も前線に残ってパワープレーを仕掛けたが、決定機をつくることもできず。後半ロスタイムにカウンターから3失点目を喫し、万事休した。

「足が重かったのはどこが原因か。今日、試合に入ったときに重いなと感じた。コンディションを考えて、この2日間調整してきたが、結果がこうなったので、また考えていきたい」。関塚監督はそう言って、“最後の試合”へ目を向けた。

「試合終了の時点ではみんな元気はなかった。これからもう1試合あるので、精神的にもコンディション的にも整えて、もう1回みんなで戦いたい」。ここまで来てメダルなしで帰国するわけにはいかない。女子と違い、このチームで戦えるのは10日の3位決定戦が本当のラストマッチ。最後の気力を振り絞り、もう一度選手たちは立ち上がる。

(取材・文 西山紘平)

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