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U-23日本代表全選手、ロンドン五輪大会後コメントをJFAが発表

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[8.10 ロンドン五輪3位決定戦 日本0-2韓国 カーディフ]

 44年ぶりの銅メダルはならず……。U-23日本代表は10日、ロンドン五輪3位決定戦でU-23韓国代表と対戦し、0-2で敗れた。1968年のメキシコ五輪以来、44年ぶりの銅メダルを懸けた日韓戦。前半38分、日本はミスからFWパク・ジュヨンに先制点を許すと、後半12分にもMFク・ジャチョルに追加点を決められた。44年ぶりのベスト4進出を果たしたU-23代表だが、準決勝、3位決定戦と連敗。メダルを手にすることはできず、4位で大会を終えた。

以下、日本サッカー協会発表の大会後の全選手コメント

●GK権田修一(F東京)
「(韓国戦は)2点とも同じようなロングボールで(吉田)麻也の後ろに渡されて1対1の状況を作られた。1点目は自分のニア。2点目もすごくコースが良かったわけじゃない。自分の力不足を感じた。個人的には、このチームで決勝まで行くチャンスも、3決で勝てるチャンスもあったと思うので、みんなの力で勝ってきて、最後はもっと自分が働かなきゃいけなかったというのが強い。世界と戦うには今のままじゃ話にならない。勝負を決めるワンプレーのこだわりを感じた。それはこのチーム成果と言えるかと思う」

●DF徳永悠平(F東京)
「こういう苦しいときに力になれなかったというのは、すごく悔しいし、メダルを取らせてあげられなかったことに、すごく責任を感じている。ピッチコンディションも良くなかったし、相手もそういうのが得意な選手が前の方にいて、結局それで2点やられた。そういうやられ方が悔しい。自分たちはもっといいサッカーして勝ちたかった。
試合を重ねるごとに自信を持ってやれていたし、どんな相手にも臆せず、だんだんいいサッカーが出来てきたので、この大会で自信をつけた選手もたくさんいると思う」

●MF扇原貴宏(C大阪)
「3位決定戦は相手が韓国でファイトしてくることは分かっていたが、ああいう戦い方に慣れていなかったというところもある。前の選手との距離感もそれまでのようにはできなかった。チーム全体でもっといい対応できるのにできなかった。そこが課題。自分も止める、蹴るという技術もフィジカル面も、もっと向上させないといけない。悔しい思いをしたが、もっともっと成長して、次は結果を残したい。メキシコのボランチ2人は相手をつぶせるしボールも散らせる。印象に残っていて勉強にもなった。自分に生かせるところは生かして成長したい」

●DF酒井宏樹(ハノーファー)
「6試合の中で一番動けて、ようやく100%で走れるようになっていた。相手が自分のサイドをすごくケアしていたので、自分で抜くより、逆サイドでチャンスを作れればと考えていた。関塚さんは『今までありがとう。胸を張って帰ろう』と言葉を詰まらせながら言ってくれて、関さんにメダルをかけてあげたかった。 でも本当に良いチームになることができた。グループステージで敗退すると(メディアに)書かれて、それを見返そうとやってきてベスト4という結果を残せた。誇りに思う。みんな『このチームを批判することは許さない』という覚悟でここまで戦ってきたので、結果には満足している」

●DF吉田麻也(VVV)
「メダルを獲れなかったことと韓国に勝てなかったことが一番悔しい。ワンプレーで相手に流れをつかまれた。決してサッカーの内容で負けていたとは思わないが、ロングボールを多用してくるサッカーに対応出来なかった僕らセンターバックのミスでもある。1点取られても同じようにプレーできるような落ち着いたゲーム運びができればよかったが、そこがA代表と違うところ。もっと選手個人がレベルアップしないと。でもみんないいポテンシャルを持っている。プレーが勝つためのサッカーに変わったし、大会中にどんどんレベルアップしていると感じた。下のつき上げがA代表のレベルを上げる。今回キャプテンもやらせてもらい、いろんな経験ができて、自分の糧になるものがたくさん得られた。招集してくれた関さんをはじめ、スタッフの方々に非常に感謝している。オーバーエイジを引き受けてよかった。一人でも多くの選手とまた、A代表でやりたいし、僕自身もA代表で生き残れるように、また一からやっていきたい」

●MF村松大輔(清水)
「悔しさばかりだが、仲のいいチームで良かった。今大会は自分を見つめ直す場でもあった。すごくいい経験ができたと思う。自分が出た1試合でもスピードやフィジカルなど、出ないと分からない、そこの差を痛感した。チームで力を付けて、今後に生かしていけたらいい。そしてサッカー選手としても人としても大きくなっていけたらと思う」

●FW大津祐樹(ボルシアMG)
「相手がどこでも、目の前の試合を勝ちたいので、最後に負けたことは本当に悔しい。(自分のプレーでは)ドリブルにしても(ボールの)置き所にしても、相手が強く来ても全然問題なく落ち着いてプレーできる。そういう自信もついた。精神的な面でもすごく強くなった。この1年間ドイツでプレーして、出場機会にはあまり恵まれなかったが、自分が成長しているというのは感じていた。その意味でも、成長を感じられた大会だった」

●MF山村和也(鹿島)
「(韓国戦は)前半、相手のロングボール主体の攻撃に苦しんでいるなとベンチで見ていて思った。韓国がガツガツ来て、タフな試合になるだろうなということはイメージしていた。一発でシュートに持っていける選手がいて脅威だった。自分も2年弱、このチームで活動してキャプテンを任された時期もあるから、思い入れも強い。最後は銅メダルを逃したけど、6試合、世界と戦うことができた意味では良い経験だった。またこういう舞台に立って、そこで勝つために、鹿島でしっかり練習に励んでいきたい」

●FW杉本健勇(C大阪)
「個人的にも結果を残せず、すごく残念。最後、勝ってみんなで喜びたかった、チームとして6試合やってきて、日本のサッカーが世界に通用すると示せた大会。個人としてはもっと積極的に行きたかったけど、自分の色はこの舞台で出すことができなかった。もっと練習して努力して、また世界で戦って、今度は世界の頂点に立てるようにしたい」

●MF東慶悟(大宮)
「グラウンドコンディションもあって、日本らしさがなかなか出ずに苦しい試合になった。韓国はモチベーションが高く、フィジカル重視で戦ってきたが、そういう相手にも戦えるようにしないと。世界を相手にしてもやれる部分をどんどん伸ばして、通用しなかった部分は向上させたい。過去に3連敗などで日本はグループステージ敗退で、今回3位決定戦まで行けたのは、日本にとっても大きな収穫。一人ひとりにとっても収穫。これを無駄にしないように取り組みたい。仲がいいのがこのチームの良さだったが、(吉田)麻也くんや徳永さんが入ってきて、こっちに来てちょっとピリッとして、スイッチが入ったという雰囲気はあった。(監督の)関さんにメダルを懸けてあげたかった。それが一番の後悔」

●FW永井謙佑(名古屋)
「(韓国戦は)2失点目でがっくりきた部分はある。中2日で疲労は確かにあるが、めったにできない経験。勝って行く中で脆さや通用する部分が見えてきたので、大会を通していい部分と悪い部分は分かった。周りの人も、ここまで来るとは思ってなかったと思う。こうやって1試合でも多くオリンピックの仲間たちとできて非常に良かったし、最高の1か月だった。(関塚監督には)やっぱりメダルを懸けてあげたかったけど、それができなかったので、次のステップでしっかり頑張っているところを見せられるようにしたい」

●DF酒井高徳(シュツットガルト)
「自分に対して悔しさがあった。これだけ出場機会があったのに、なんで掴めなかったのかと。どの監督にも使われる選手を目指したい。自分としても(チームの)成績としても悔いの残った大会。(ポジションの)選択肢が増えるのは選手としてうれしいしプラス。途中から入る大切さや準備の大切さ、試合の流れを読む力は、こっちにいて自分にとってプラスになった。またドイツでもっとうまくなってやっていきたい」

●DF鈴木大輔(新潟)
「準決勝まで、自分たちがやってきたサッカーを表現できていた。個人的にも手応えはすごく掴めた。粘り強く守れて、試合ごとに落ち着いてラインの主導権を握ってできるようになってきたので楽しみながらできた。(吉田とプレーして)勉強になったことは間違いない。3位決定戦で悔しい思いをして、チームとしても個人的にもできなかったところはある。その2つを得た大会。これからが大事になってくる」

●MF宇佐美貴史(ホッフェンハイム)
「韓国のやり方は、ユース時代に1回は対戦していると思うから、みんな理解していたと思う。前で蹴らせないというのを、まずしっかりとやれれば良かった。一発で決められる能力を持った選手が前に2人いて、その2人に1点ずつ取られたのは残念。4位は素晴らしい順位。みんなでここまで来られて、今までで一番いい順位で、またひとつ歴史をつくれたので、下を向かなくて全然いいと思う」

●MF齋藤学(横浜FM)
「チームとしてしっかりつなぐという中で、いいサッカーができていたと思うし、ちょっとの差だと見ていて思った。そこを埋めるように、これから各々がやっていくことが大事。個人としては、ピッチに立てなかったことが本当に悔しかった。こういうピッチに立って、なおかつ、試合を決めらめれる選手になるために、これからトレーニングしていきたい。韓国に負けましたが、胸を張っていい順位だと思う。ここからもう一回成長して、A代表で結果を残せるようにやるだけ」

●MF山口螢(C大阪)
「このチームには一体感があって、このメンバーでやって来られてよかった。大会前にはいろいろと批判されていたので、全員で見返してやろうという気持ちでやっていた。多少は取り返せたかと思うが、メダルを獲るのと獲らないのでは大きな違いがある。しかも韓国に負けてだったので、また大きく批判されるかと思うが、それに対してはチームに戻って成長して見返したい。スペイン戦では世界的に名前が知られている選手とやって、自分はまだまだだと差を感じた。メキシコは海外に出ていなくても11番や8番などすごい選手がたくさんいた。結果がついてこなくてすごく悔しいが、今後成長していける上で、いい経験になった」

●MF清武弘嗣(ニュルンベルク)
「韓国が全部蹴ってきたのは全く予測していなかったので、少し難しかった。引いた相手をどう崩すかは僕らの課題。このチームでやれた充実感はある。この2年で、(監督の)関さん中心にいいチームが出来上がったと思う。正直、多分誰もがここまで来るとは思ってくれてなかったと思うから、みんな胸を張って日本に帰ってほしいし、自分はドイツでまた頑張りたい。メダルを獲れなかったということは、自分たちの実力不足。一人一人が必死に頑張っていくしかない。またみんながA代表で集まれれば一番幸せなこと。オリンピックでゴールを決めたかったので、そこが悔い残るけど、チームのために必死でみんなプレーしていたので楽しかった」

●GK安藤駿介(川崎F)
「めちゃめちゃ試合に出たかった。でも今回のオリンピックは、参加できたことが自分の今後につながるかなという感じはあるので、自分でつなげていかなくてはいけない。世界大会の雰囲気も悔しさも忘れちゃいけない。他国のキーパーを見ても相当レベルが高く、スペインのデヘアやモロッコのキーパーなど、衝撃を受けた。まずはシュートをしっかり止める、ゴールをしっかり守れるキーパーになりたい。スペインに勝ったのも韓国とメキシコに負けたのも実力。こういう大会でたまたま勝てるということは、まずない。だから、アジア大会のときに比べたら、本当に1試合ずつ成長できたかと思う」


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