beacon

五輪後日焼けした永井「できるだけ日に当たって…」

このエントリーをはてなブックマークに追加
[8.25 J1第23節 川崎F0-1名古屋 等々力]

 疲労の残る体に鞭を打って走った。名古屋グランパスのFW永井謙佑はフル出場。得点はなく、シュートも1本のみだったが、DF増川隆洋、DFダニエルを出場停止で欠き、守備的な戦術を採用したチームを前線からの献身的な守備で支えた。「一人ひとりが犠牲心を持ってチームのために戦ってくれた」。そう振り返ったストイコビッチ監督は「玉田も永井も、全員が守備をした」と、名前を挙げて称えた。

 ロンドン五輪では準々決勝・エジプト戦で左太腿を痛めながら中2日の6連戦すべてに出場。12日に帰国すると、3日間のオフをへて16日に名古屋の練習に約1か月ぶりに合流した。「チームに戻ってからはすぐに切り替えられた」と気持ちは切り替わっても、時差ボケはもちろん、気温差や日本特有の湿度の高さに苦しんだ。

「できるだけ日に当たって慣れるようにしていた」と、その顔は五輪時と比べて黒く日焼けしている。「暑さに慣れるのでいっぱいいっぱいだった」と言いながらも18日のG大阪戦(0-5)にいきなり先発。この日は帰国後初のフル出場だった。ストイコビッチ監督は「ハーフタイムに永井に確認したが、『疲れてない』という返答だった。私は選手を信じなければいけない立場なので」と、ジョークをまじえてやり取りを明かした。

「ずっと勝ってなかったし、またチームに勢いが出てくればいいと思う」。公式戦連敗を3で止める8月4日の神戸戦(5-1)以来の白星。前節大敗の悪い流れを食い止め、永井の復活とともに名古屋が再び上昇気流に乗れるか。

(取材・文 西山紘平)

TOP