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小6以来の右SBを務めた柏FW工藤「本職の選手より結果を出したい」

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[8.25 J1第23節 柏0-3磐田 柏]

 数的不利、さらに2点のビハインドの状況で柏レイソルネルシーニョ監督は、驚きの采配を見せた。後半のキックオフと同時に、右SBの位置に本来はFWの工藤壮人を起用したのだ。それは指揮官からの厚い信頼の証だった。

「練習でも(工藤を)あのポジションで使ったことがありますし、非常に守備の意識が高く、あのポジションで必要なことの理解度が高い選手です。また、慣れている右サイドから攻撃の絡みを期待していました」と起用の意図を説明した指揮官は、「一人少ない中でボールを動かされて、SHとSBの2人に彼のサイドから攻め込まれるときもありましたが、よく凌いでくれたと思います」と、急造SBを評価した。

 SBでのプレーは「小6以来」と話す工藤自身も、その信頼を感じ取っていた。

「FWじゃなくても、使ってもらっているのは信頼されているのかもしれない。でも、与えられたポジションで、もっとクオリティを追及したい。右SBだからダメとか、そういう言い訳は絶対にしたくない。欲を言えば、与えられたポジションでも本職の選手よりも結果を出したいし、次にどこで出るかはわかりませんが、僕自身にとっても右SBから見える視野とか勉強になった」と語った。

 もちろん、FWというポジションにも大きなこだわりがある。対戦した磐田には日本代表のFW前田遼一がおり、後半33分には試合を決める3点目を挙げた。最終ラインでプレーしたことで、間近にそのプレーを見た工藤には大きな刺激を受けたという。

「前田さんは結果を残したり、前線で起点になったり、代表の第一線でやっている方のプレーはあらためて素晴らしいと感じました。どんな状況でもああやって点を取るのは僕も心がけているので、FWで起用された時間でチャンスをつくり、ゴールを決めたい」

 この日の敗戦で柏は4試合未勝利(3分け1敗)となった。工藤も、この4試合ノーゴールということで、その責任を重く受け止めている。

「僕自身、FWで使われている時間帯に、チームでチャンスをつくって、ゴールを決めたかった。次はしっかりとチーム全員で、11対11で戦えるので。ここ4試合ゴールがなく、僕自身も悔しい試合が続いている。どこかでチームとしても、僕としても、悪い流れを断ち切りたい。そのためにもゴールを意識していきたい。次もジョルジ(・ワグネル)とドゥーさん(近藤直也)が出られませんが、昨年見せた総力戦で勝ちたい。どうしても、優勝を味わったからには、またあの場所に戻りたいし、勝ち取らないといけないので、次の試合はどんな形でも勝ちたい」

 さまざまな逆境に身を置きながらも、一切の言い訳をすることなく、工藤はストライカーとして、サッカー選手として、更なる成長を誓った。

(取材・文 河合拓)

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