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将来はA代表監督?退任の関塚監督「また監督をやりたい」

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 日本サッカー協会は30日、U-23日本代表を率いてロンドン五輪で44年ぶりのベスト4進出を果たした関塚隆監督が契約満了に伴い、退任すると発表した。兼任していたA代表のコーチも退任する。都内で記者会見を行った関塚氏は「内容の濃い充実した日々を送れた。五輪では自分自身の集大成として、やれることはやり尽くしたと思う」と感慨深げに振り返った。

「もう少しでメダルを取れたという残念な気持ちもある」と、あと一歩でメダルを逃した無念さものぞかせたが、選手に対しては「A代表でこの悔しさを取り戻してほしい。次のW杯のメンバーに名を連ねることを期待している」とエールを送っていた。

 10年9月、当時のU-21日本代表監督に就任した関塚監督は初陣となった同年11月のアジア競技大会で優勝。ロンドンへの道をスタートさせた。しかし、アジア最終予選などでは海外組の招集に拘束力がなく、同時期にA代表に招集される選手もいた。五輪本番でもU-23世代であるMF香川真司を招集できず、オーバーエイジの選考も難航。「想定外のことがいろいろある中でベストよりベターにしていくやりくりが大変だった」と、2年間の苦労も吐露した。

 それでも「ああいう舞台で勝ち点やタイトルの懸かった試合を積み重ねることの経験は大きい」と、大会を通じて成長していくチームに手応えを感じた。五輪4強という結果には「どこが劣っているというより、日本人はやれるなという手応えの方を感じている」と強調した。

 関塚監督のほか、コーチングスタッフも契約満了に伴い、退任する。会見に同席した原博実技術委員長は「(関塚監督には)A代表のコーチを続けるという話もあったが、今回のチームづくりを見た中で監督をやったほうがいいと感じた」と説明。今後は日本協会を離れて指導者を続けていくことになり、関塚監督も「またどこかで監督をやりたい」と話した。「いつかはA代表の監督をやりたいか?」と聞かれると、「まずは他のところで結果を出さないといけないと思っている」と笑顔で回答。将来的にA代表の監督を務めることにも意欲をのぞかせていた。

(取材・文 西山紘平)

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