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[プレミアリーグEAST]3戦10失点のスタートから上位進出、U-16代表トリオら台頭の清水ユースは8戦連続不敗に

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[9.2 プレミアリーグEAST第11節 流通経済大柏高0-0清水ユース 流通経済大柏高G]

 高円宮杯U-18サッカーリーグ2012 プレミアリーグEASTは2日、第11節を行い、2位・清水エスパルスユース(静岡)と6位・流通経済大柏高(千葉)との一戦はスコアレスドローに終わった。

 順位こそ2位から3位へ後退したものの、清水はこれで8戦連続不敗。開幕3試合を全敗、計10失点を喫したチームは、台頭している1年生たちの活躍などを力に大きく順位を上げ、優勝争いに食らいついている。トップチームの戦力となった本来大黒柱のMF石毛秀樹(3年)がユースチームにほとんど合流できず、U-16日本代表組が海外遠征で不在となるなど厳しい状況下にあったチームを立て直した大榎克己監督は「みんな成長している。1年生は高校のレベルに慣れて、自分たちの力を出せるようになってきた。でも(1、2年生含めて)まだまだもっとやれると思っていると思います」。

 チームの主力となっているDF水谷拓磨、MF宮本航汰、MF北川航也(全て1年)のU-16日本代表トリオらが先発した清水は立ち上がり、流経大柏の厳しいプレッシャーの背後を取ってチャンスを作り出す。9分にはMF岡田匠馬(2年)、10分には得点ランキング首位のFW加賀美翔(3年)が右足シュートにまで持ち込んだ。その後も19分にSB柳沢拓弥(2年)が決定的な右クロスを上げ、23分には左中間から仕掛けた宮本の右足シュートがゴール右上隅を捉える。
 
 だが、流経大柏はこの一撃をGK坂田大樹(3年)がワンハンドでストップ。前への意識は強く持っていた清水だが、エース加賀美が「前半チャンスが何度かあった。ここで決めていれば勢いに乗れたと思う。でも守備するばかりになってしまって攻撃することができなかった。自分も何もできなかった」と振り返り、指揮官も「(流経大柏のプレッシャーが)前から来たところを上手く外せない。もう少し自分たちからアクションをかけて攻めたかった」と語ったように、武器であるパスワークで相手DFを外すことができず、自分たちのサッカーを展開することができなかった。

 ロングボール中心となった清水の攻撃を橋本直哉桜井将司(ともに3年)の両CBが完ぺきに跳ね返し、相手の“危険人物”加賀美をシャットアウトした流経大柏は、前線に入った小林大地(3年)と青木亮太(2年)中心にダイレクトのパスを2本、3本とつないでペースをつかむ。ラストパスのタイミングが合わず、サイド攻撃が詰まってしまうなど相手を崩しきるような場面はわずかだったが、40分には相手GKのミスを逃さなかったMF秋山陽介(2年)が決定的な左足シュート。これは清水CB鈴木準弥(3年)のスーパークリアによって阻まれたものの、流経大柏は後半もスピーディーなパスワークで主導権を握り続ける。狭いスペースで受ける青木が、鋭い仕掛けで存在感を発揮。清水守備陣を切り裂くようなドリブルから12分、19分と決定的なシュートを放っていった。後半はサイドの局面を連動した動きと正確なパスで攻略。決定機をつくっていたが、ゴール前での精度は最後まで修正することができなかった。

 一方、キーマンのMF藤嵜智貴(3年)が負傷退場するなど後半途中から中盤5枚全てを1年生に変更した清水だが、それでも彼らは上級生と遜色ない力を発揮して強豪に対抗。北川の技術とスピードが流経大柏守備陣を振り回すなど、両サイドからゴールへ迫る。得点は最後まで奪うことができなかったが、清水は鈴木が後半も好守を見せるなど失点せず。アウェーで最低限の勝ち点1を獲得した。
 
 流経大柏の本田裕一郎監督はこの日のチームについて「(テーマは)失点しないこと。それはマル。攻撃の緩急をつけるというところはもっと仕上げていかないといけない。ハイプレッシャーの中でもドリブル、そしてつなげるように、もう1ランク上げたい」と課題を挙げた。一方、清水のゲームキャプテンを務めた藤嵜は「クラセン予選で負けて(磐田U-18にPK戦敗戦)からずっと負けないで来ている。いい方向を向いてできている。きょうも守備はみんな集中してできていた。ゼロで抑えてくれたのはあとは攻撃」。清水はU-16日本代表としてAFC U-16選手権(9月21日~10月6日)に出場する水谷、宮本、北川の3人がこの後離脱することになっており、この日負傷した藤嵜の診断結果次第では苦しい状況となる。だが、最悪の序盤戦からチームの意志を統一し、立て直してきたチームは苦境を乗り越えて最後まで優勝目指して戦い続ける。

(取材・文 吉田太郎)

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