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3週間ぶりの公式戦…前半のみで交代の長谷部「よくなかった」

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[9.6 キリンチャレンジ杯 日本1-0UAE 東北電ス]

 表情に笑顔はなかった。キャプテンのMF長谷部誠(ボルフスブルク)は前半45分間のプレーでハーフタイムに交代。「よくなかったですね。小さいところのミスもあったし、いい感じはなかった」と首を振った。

 所属するボルフスブルクで出場機会に恵まれず、試合勘に不安があった。長谷部は「技術的なミスはあったけど、自分の中では試合勘というのもちょっと違う気がする。技術の問題」と否定するが、公式戦出場が8月15日のベネズエラ戦以来、3週間ぶりだった影響がなかったとは言い切れない。

「全体を振り返ると、少し間延びしていた。後半の方が選手間の距離がよかった。前半は全体的に距離が遠くて、バランスが悪かった」と、チームとしての課題を挙げたが、長谷部自身、周囲を納得させるだけのパフォーマンスは見せられなかった。

 アルベルト・ザッケローニ監督は試合前日の記者会見で「彼は現在の所属チームでなかなか試合に出れていない。試合をする必要があるし、試合勘を取り戻さないといけない。明日の試合はできれば90分間やってもらいたいと思っている」と語っていたが、ふたを開けてみれば45分間のプレーだった。

「監督に聞いてください」と言葉少なだった長谷部に対し、指揮官は試合後の会見で「昨晩の段階で考え直した。クラブのトップチームに再合流した事実もあり、日常のトレーニングで負荷がかかっている状態だったので、それを考慮した」と説明したが、試合勘、ゲーム体力という面で不安は尽きない。11日のW杯アジア最終予選・イラク戦(埼玉)を見据え、チームの心臓である長谷部の状態は気がかりだ。

(取材・文 西山紘平)

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