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“史上最強の2番手”駒野が左足クロスで2試合連続アシスト

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[9.6 キリンチャレンジ杯 日本1-0UAE 東北電ス]

 右サイドを切り裂いて遠藤保仁のゴールをアシストしたベネズエラ戦に続いて、今度は左サイドから左足でアシスト。ベテランDF駒野友一(磐田)が2試合連続、しかも今度は左SBでアシストを記録し、存在感を見せつけた。

 アシストの場面は後半24分だった。左サイドをオーバーラップしていった駒野は、中村憲剛からのパスを受け、ドリブルで深い位置まで持ち込み、左足でクロスを上げた。ファーサイドに走り込んだハーフナー・マイクの最高到達点へピンポイントで届くクロス。これが貴重な決勝点につながった。

「DFとGKの間に放り込もうと思っていた。いいコースに飛んで、うまく決めてくれた」。淡々と話す表情に、仕事人としての貫禄が浮かぶ。

 驚くのは昨年11月15日のW杯3次予選北朝鮮戦以来10か月ぶりだった左SBの位置で、練習なしにいきなり先発し、結果を出したことだ。

「練習でもやっていなかったので、左と言われたときは驚いた。前半は体の向きが違っていたりで感覚を取り戻せなかったけど、ハーフタイム以降は大丈夫だった。でも、左はまだまだ。今日もやっぱり難しいと感じるところはあった。結果は出せたけどチーム全体としても内容は良くなかった」

 言葉には反省が入り交じるが、W杯2大会連続出場中の実力者ならではの自信が窺える。

 8月のベネズエラ戦では右SB内田篤人の穴を埋め、今回は右足首痛で出場を見合わせた左SBの長友佑都の穴を埋めた。試合の終盤、酒井高徳が入ったタイミングで右に移ったことを考えると、長友の復帰が濃厚なイラク戦では右SBとして先発する可能性もありそうだ。「右はずっとやっているからいつでも大丈夫です」という駒野が頼もしい。

(取材・文 矢内由美子)
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