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川勝監督辞任の東京V、3発勝利で公式戦6戦ぶり白星獲得

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[9.8 天皇杯2回戦 東京V3-0H大分 味フィ]

 第92回天皇杯全日本サッカー選手権大会の2回戦が8日に各地で行われた。J2の東京ヴェルディはJFLのHOYO大分(大分)と対戦し、3-0で勝利。3回戦進出を決めた。今月6日に川勝良一監督の辞任を発表し、この日の試合は高橋真一郎コーチが監督代行として指揮を執ったが、公式戦6試合ぶりの勝利を手にした。3回戦は10月10日に行われ、東京Vは清水と対戦する。

 指揮官が辞任したばかりの東京Vは、2日に行われた岐阜戦(0-1)から先発を3人変更。MF梶川諒太がボランチで先発し、左SBでは和田拓也。前線ではFW小池純輝がFW阿部拓馬と2トップを組み、先発した。また2種登録されているMF中島翔哉もベンチ入りを果たした。

 試合は前半17分に動く。MF中後雅喜の左CKからショートコーナーの梶川がフリーで受けると、PA手前左から冷静に右足シュート。ループ気味のボールは右サイドネットへ吸い込まれ、東京Vが先制に成功した。その後も東京Vは果敢に攻める。すると前半32分には早くも追加点。DF森勇介が右サイドから中央へドリブルで切れ込み、グラウンダーの横パスを送る。これを受けたMF飯尾一慶が右足ダイレクトで低い弾道のシュートを放った。これが決まり、2-0と差を広げ、前半を折り返した。

 対するH大分はなかなかチャンスをつくれず。前半13分には中央からパス交換で攻め込み、最後はPA左のMF福満隆貴が豪快にシュートを打つも、左サイドネットへ外れた。その後は守備の時間が続くと2失点。見せ場をつくれないままに前半を終えた。

 後半から東京VはMF中島翔哉を投入。今季2種登録を果たし、5月20日の北九州戦(5-1)、同27日の栃木戦(2-3)でベンチ入りするも、出番のなかった東京Vユース所属・期待の若手MFが待望のトップチームデビューを果たした。2列目左サイドに入った中島は、後半開始9分には左サイドから果敢にドリブルで持ち込むと、迷いなく右足シュート。しかしわずかにポスト左へ外れた。その後も得点は生まれないものの東京Vが試合の主導権を握る。

 なんとか1点を返したいH大分は後半38分には決定的なチャンスを演出。FW島屋八徳の左クロスからファーサイドでフリーのMF福島新太がダイレクトボレー。しかしボールにミートせず、ゴール前のDF高橋祥平に頭でクリアされた。

 終了間際にもチャンスをつくったのは東京V。後半ロスタイム1分には中後の右クロスから、ゴール正面へ走り込んだMF西紀寛が右足ダイレクトでシュート。GKに弾かれた。こぼれを展開し、最後は中島がミドルシュートもポスト左へ外れた。それでも後半ロスタイム4分には、右CKから途中出場のFWジミー・フランサがヘディングシュートを決め、ダメ押し弾。3-0に突き放すと試合は終了。東京Vが3回戦進出を果たした。

 ここ5試合で勝ちの無い(4敗1分)の東京Vにとっては公式戦6試合ぶり。8月5日の富山戦(1-0)以来、約1か月ぶりとなる白星獲得。試合後、勝利した東京Vの高橋監督代行は「色々なことがあり、精神的に落ち込んでいた。それが出たのが前半だったかなと思う。それでも勝てたことは良かった」と勝利に安堵の表情。今季残り10試合となったJ2を見据え、「今から全員の力で成し遂げたいと思う。みんなで一つになってやるしかない。頑張ります」と力を込めた。天皇杯での勝利をリーグ戦につなげたい。


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