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エジミウソンの2試合連続ゴールもあり、F東京が磐田に逆転勝利

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[9.29 J1第27節 F東京2-1磐田 味スタ]

 J1は29日に第27節を各地で開催した。味の素スタジアムではFC東京ジュビロ磐田と対戦し、2-1で勝利した。立ち上がりは攻勢だったF東京だが、前半9分に右サイドからのクロスをゴール前に詰めていたMF菅沼実に決められて、先制を許してしまう。同点ゴールを目指すF東京だが、体を張った磐田の守備を前に、ゴールを挙げることはできない。後半に入ると、猛攻を仕掛けるF東京が9分にFWエジミウソンの2試合連続弾で同点に追い付く。その後も攻勢に出ると、後半40分には途中出場のMFヴチチェビッチがゴールを決めて、逆転に成功する。このまま2-1でF東京が勝利し、3試合ぶりに勝ち点3を上乗せしている。

 F東京は前節の川崎F戦(1-2)から2選手を入れ替えた。DF椋原健太がリーグ戦3試合ぶりにスタメン入り。また、前節に加入後初ゴールを決めたFWエジミウソンも先発起用されている。対する磐田も前節・新潟戦(0-0)から2か所を変更。MFロドリゴ・ソウトが5試合ぶりのスタメン出場。また、MF菅沼実も左SHに入った。
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 立ち上がりから、両チームがチャンスをつくる。5分にDF徳永悠平のパスを受けたMF梶山陽平が、ボールをコントロールしてミドルシュートでゴールを狙う。しかし、ボールはGK八田直樹の正面に飛ぶ。磐田も7分にFW前田遼一が右に展開したボールを、DF駒野友一が中に入れるとMF松浦拓弥がヘッドで合わせたが、シュートはDF高橋秀人にクリアーされる。

 先制したのは磐田だった。前半9分に右からMF山田大記が入れたボールを、逆サイドからゴール前に走り込んだ菅沼実が、フリーでヘディングシュートを流し込む。2試合ぶりに先発した菅沼実が、森下仁志監督の起用に応えた。

 前半26分にはF東京は、CKから高橋がヘディングシュートを放ったが、ボールは左サイドポストを叩く。そのこぼれ球をエジミウソンがシュートしたが、これもDFにブロックされる。その後は磐田の守備を崩せず、逆にショートカウンターからピンチもあったが、追加点は与えない。前半ロスタイムには、CKからMFルーカスがゴールを狙ったが、これもGK八田の正面を突き、前半はアウェーの磐田が1-0とリードして折り返す。

 ハーフタイムに「前半は全力を出し切れていない。後半は相手よりアグレッシブに行こう。必ずひっくりかえそう」というポポヴィッチ監督の檄を受けた、F東京イレブンが反撃に出る。1分にMFルーカスが、2分には後半開始と同時にピッチに立ったヴチチェビッチが立て続けにゴールを狙う。そして9分には左サイドをMF石川直宏が突破すると、折り返しをヴチチェビッチがゴール前で合わせる。これはGK八田にブロックされるも、ゴール前に詰めたエジミウソンが押し込み、F東京が試合を振り出しに戻した。

 追いつかれた磐田も、後半12分に駒野が上げたクロスを前田がヘッドで合わせて、ゴールを決めたが、前田がオフサイドと判定されてゴールは認められなかった。後半17分にF東京は梶山を下げてDFチャン・ヒョンスをピッチに送り出し、高橋をボランチに上げた。同21分には磐田の森下監督も動く。松浦を下げてFW山崎亮平を投入する。

 攻勢の続くF東京は、後半23分にMF長谷川アーリアジャスールからのパスを受けたヴチチェビッチが、左足で狙いすましたシュートを放つが、わずかにゴール左へ逸れて行った。流れを変えたい磐田は同25分に、先制点の菅沼を下げ、かつてF東京でもプレーしたFW阿部吉郎を送り出す。同30分には磐田も阿部の折り返しを受けた山崎がシュートを打つが、徳永にブロックされて勝ち越しゴールは挙げられない。

 後半35分、F東京はエジミウソンとFW渡邉千真を交代させる。同37分には渡邉が相手のパスをカット。落としたボールを高橋が、最終ラインの裏を取った石川に展開。しかし、石川のシュートは左に外れて行った。38分には磐田もMF小林裕樹に代えてMF小林祐希を起用し、最後の交代カードを切ったが、流れは変えられない。同40分にF東京は渡邉が右サイドを突破すると、その折り返しをヴチチェビッチが決めて、2-1と試合をひっくり返した。

 リードされた磐田も、後半43分には山崎が反転してPA外から鋭いシュートを放ったが、GK権田修一に防がれる。同45分にも小林裕樹がミドルシュートでゴールを狙ったが、ここでもGK権田が立ちはだかった。結局2-1でF東京が3試合ぶりの勝利を挙げて、勝ち点を40に伸ばした。一方、6試合ぶりに黒星を喫した磐田は、ACL出場圏内の3位に近づいていたが、勝ち点を伸ばすことはできなかった。

(取材・文 河合拓)

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