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[U-17女子W杯]GKまさかのトンネル…リトルなでしこはベスト8敗退

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 アゼルバイジャンで開催されているU-17女子W杯は5日に準々決勝の2試合を行った。U-17日本女子代表(リトルなでしこ)はU-17ガーナ女子代表と対戦し、0-1で敗れた。後半8分に今大会初失点を喫すると、これが決勝点。準優勝に終わった前回大会に続く2大会連続の4強入りは叶わなかった。勝利したガーナは9日に行われる準決勝でU-17フランス女子代表と対戦する。

 グループリーグ3試合では計17得点と圧倒的な攻撃力をみせたリトルなでしこだったが、この日は立ち上がりから攻めあぐねた。MF井上綾香(河内SC)が右サイドから突破を仕掛け、中央へ折り返すがFW増矢理花(JFAアカデミー福島)にはわずかに合わない。逆に安易なミスが続き、立て続けにボールを失う。最終ラインでのパスミスからミドルシュートを打たれるシーンもあったが、GK平尾知佳(JFAアカデミー福島)が右手一本で防いだ。

 前半32分には左CKからゴール正面のMF中村みづき(浦和ユース)がシュートを打つも枠を外れる。その後も右サイドから井上がドリブルで仕掛け、ラストパスを受けた増矢がシュートを狙うがGKに止められた。0-0のまま前半を折り返した。

 後半に入ってもミスが続くリトルなでしこはゴールが遠い。すると後半8分にまさかの形で試合は動いた。相手右サイドから突破を許し、MFスマイラにPA内へ切れ込まれた。打たれた右足シュートにGK平尾が反応するも、ファンブルしたボールは股間を抜け、ゴールネットへ吸い込まれた。まさかの“トンネル”での失点。日本が今大会4戦目にして初の失点を喫し、0-1となってしまった。

 追いつくしかない日本は後半13分に最初の交代カードを切り、井上に代わってMF籾木結花(日テレ・ベレーザ)を投入する。MF隅田凜(日テレ・ベレーザ)のパスを起点に仕掛けていくが得点にはつながらない。PA左へ抜け出した増矢がドリブル突破で持ち込むも、DFにクリアされた。セットプレーを獲得するもシュートでは終われない。同28分には中村代わり、MF杉田妃和(藤枝順心高)を投入。同37分には最後の交代枠を使い、DF小島美玖(JFAアカデミー福島)に代えて、FW白木星(常盤木学園高)をピッチへ送った。

 4分間のロスタイムで果敢に仕掛けた日本だが、シュートで終わることができない。白木や増矢がPA内に持ち込むも、あと一歩のところで阻まれた。0-1のまま試合は終了。ロンドン五輪で銀メダルだったなでしこジャパン、U-20女子W杯で銅メダルだったヤングなでしこに続いてのメダル獲得はならず。リトルなでしこはベスト8で大会を終えることになった。

 試合後、日本の吉田弘監督は「(相手の)フィジカルが強いので、怖がらずにもっともっとボールを受けようと話した。だんだん受けられるようになったが、身体的な能力や体の強さを怖がっていた部分があった」とコメント。「きょうの試合が全て。結局はテクニックだけでなく、フィジカルや身体の強さを上回る。そんな選手になっていかないといけないなという課題がみられたと思います」と17得点1失点で幕を閉じた大会を振り返った。

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