beacon

首位・広島はスコアレスドローで連勝ストップ、横浜FMは小野が痛恨のPK失敗

このエントリーをはてなブックマークに追加

[10.6 J1第28節 横浜FM0-0広島 日産ス]

 J1第28節は6日、各地で9試合を行い、首位サンフレッチェ広島はアウェーで横浜F・マリノスと対戦し、0-0で引き分けた。横浜FMは後半32分、PKのチャンスを迎えるが、FW小野裕二のキックはクロスバーを越える痛恨の失敗。絶体絶命のピンチをしのいだ広島だったが、攻撃陣が5試合ぶりの無得点に終わり、スコアレスドローで連勝は3でストップした。

 横浜FMはFWマルキーニョス、DF栗原勇蔵、DF富澤清太郎の3選手が出場停止。DF青山直晃が2試合ぶりに先発し、DF中澤佑二とCBを組み、ボランチではMF中町公祐が4試合ぶりの先発となった。
 広島は出場停止のDF森脇良太に代わって今季途中に水戸から加入したDF塩谷司がJ1初先発。それ以外は前節・鳥栖戦(4-1)と同じ先発メンバーで臨んだ。
[スタメン&布陣はコチラ]

 横浜FMは前半5分、右サイドからのDF小林祐三のアーリークロスを小野が胸トラップ。鮮やかなリフティングで切り返してDFをかわし、左足を振り抜いたが、ゴール右へ外れた。その後は守備時に5バック気味になる広島に対してスペースを見つけられず、攻めあぐねる。前半20分にDFドゥトラが左足でミドルシュートを狙うも、攻撃は単発だった。

 対する広島は細かくショートパスをつなぎながら攻撃を組み立てるが、相手の守備ブロックをこじ開けられない。ボールポゼッションを高めながらもなかなかフィニッシュまで持ち込めず、試合は互いにシュートの本数が少ないこう着状態に。広島は前半41分、左45度の位置でFKを獲得。MF高萩洋次郎がゴール前に上げたクロスボールをGKが弾き、こぼれ球をMF石川大徳が右足ボレーで狙ったが、シュートはゴール上に大きく外れた。

 両チームともに決定的なチャンスをつくることなく、0-0のまま後半に折り返すと、試合は徐々に激しさを増す。横浜FMは後半4分、スルーパスに反応したFW齋藤学がDF千葉和彦を振り切り、PA内左の角度のない位置から右足で狙うが、シュートはゴール右へ。広島も同8分、MF清水航平の左クロスにFW佐藤寿人が飛び込み、ダイビングヘッドで合わせたが、GKが好セーブ。この試合最大のビッグチャンスをつくった。

 広島は後半13分、石川に代えてMFミキッチを投入し、最初のカードを切る。同27分にはミキッチの折り返しを佐藤がスルーし、MF森崎和幸がPA手前から右足で狙ったが、シュートは浮いてしまった。一進一退の攻防が続く中、横浜FMは後半28分、MF中村俊輔に代えてMF谷口博之をピッチに送った。

 すると後半30分、横浜FMは絶好の先制のチャンスを迎える。カウンターから齋藤が中央を駆け上がり、左サイドの小野に展開。小野はドリブルで中に切れ込むと、PA内で後方からミキッチに倒され、PKを獲得した。キッカーは小野。ところが、右足を思い切りよく振り抜いたキックは大きくゴール上に外れ、まさかのPK失敗となった。

 横浜FMは後半35分、右足をつった中町に代わってFW松本怜がピッチに入る。徐々に流れを引き寄せる広島は後半36分、清水の左クロスにMF森崎浩二が頭で合わせるが、惜しくもゴール右へ。同39分には森崎浩に代えてFW石原直樹を投入し、2枚目のカードを切った。

 最後まで攻撃の姿勢を貫く広島は後半43分、石原がミドルシュートを狙うが、ゴール左へ外れる。ロスタイムには高い位置でプレッシャーをかけてボールを奪い、佐藤からパスを受けた清水が右足でシュート。しかし、これも枠を捉え切れず、試合は0-0のまま勝ち点1を分け合った。

(取材・文 西山紘平)

TOP