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[選手権予選]波乱の埼玉2次リーグ、“ダークホース”東京成徳大深谷が夏の覇者・西武台に逆転勝ち!

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[10.6 第91回全国高校選手権埼玉県予選2次L第1節 西武台1-2東京成徳大深谷 西武台第2G]

 第91回全国高校サッカー選手権埼玉県予選は6日、24チームによる2次リーグへ突入。Aブロックでは今夏の全国高校総体予選優勝の西武台が、東京成徳大深谷に1-2で敗れる波乱があった。2次リーグの第2節は8日に行われる。

 先制したのは西武台だった。前半6分、MF稲原聖矢(3年)の左クロスを10番FW松山友弥(2年)がダイビングヘッドでゴールへ突き刺す。幸先良く先制した西武台はその後もボールを奪うと、MF三沢直人(2年)を中心に大きな展開を交えてスピードのあるカウンターを繰り出した。そして22分にはFW中村大士(3年)の折り返しをMF住永和万(3年)が決定的な右足ボレー。38分にも左サイドでインターセプトした稲原の左クロスから再び住永が決定的な右足ボレーを放った。

 だが、為谷洋介監督が「相手の方が上手いし、引いても怖い。1枚で行くと剥がされるので(前から)2、3枚で連動して行った。走力には自信がありました」と説明した成徳深谷のハイプレスの前に主導権を握ることができない。西武台は中盤でボールを失う回数が増えると、MF長谷川純也(3年)の空中戦の強さや司令塔のMF村山耀(3年)の正確なキック、左SB前野友哉(3年)のロングスローで押し返されてしまう。

 内容で相手に差をつけることができない西武台は後半12分、相手のクリアミスを突いた松山がフリーで右足シュートを放つが、これが右ポストを叩くと、暗雲が漂い始めた。2点目を取れない焦りからか、少しずつ隙が生まれ始め、背後を狙う成徳深谷に決定機をつくられていく。成徳深谷は17分に村山が強烈な右足ミドル。これは西武台GK甲斐朋也(3年)の好守に阻まれ、20分に村山の右FKからFW今井誉(2年)が放ったヘディングシュートはクロスバーを叩いた。

 だが22分、成徳深谷についに歓喜の瞬間が訪れる。右サイドのFW須永隆介(3年)が背走するディフェンスラインとGKとの間に出したスルーパスで今井が抜け出し、同点の左足シュートをゴールへ流し込んだ。これで完全に勢いづいた水色のユニフォーム。さらに24分、長谷川が左サイドへ展開すると、MF恵賀勇太(3年)が中央へ折り返す。ニアサイドの今井がスルーした後方から走りこんだのは村山。「とにかくゴールへ打とうと」放った右足シュートがゴール左隅へ決まると、歓喜を爆発させながら味方応援団の前で滑り込んだ背番号14に次々とチームメートが覆い被さっていった。

 負ける訳にはいかない西武台は反撃するものの、大きなコーチングでチームを締めるCB大塚樹主将(3年)を中心に守る成徳深谷から決定機をつくることができない。それでも後半40分、西武台は右サイドをドリブル突破したSB村上健太(3年)の折り返しを三沢が決定的な右足シュート。成徳深谷GK岩崎慎也(3年)がビッグセーブしたその跳ね返りをゴール至近距離から再び三沢が左足で狙うが、これにも反応した岩崎が拳でゴール外へとかき出す。西武台はアディショナルタイム突入後の43分にも左ロングスローから最後は住永が右足を振りぬいたが、同点ゴールは生まれなかった。

 西武台の守屋保監督は「相手に(ロングボールを)蹴らせないくらい行けていないことが大きな敗因」。攻守の切り替えの速さとプレスの速さは全国で戦う武器だが、この日の西武台にはこの部分でやや迫力を欠いていた。

 一方、終盤失速することなく走りきり、会心の勝利を収めた成徳深谷はベンチ、ピッチ上のイレブンともに大盛上がり。夏の武南フェスティバルでは全国高校総体準優勝の武南をPK戦で破るなど優勝しているダークホースがいきなりその実力の高さを示した。大塚主将は「最後は苦しかった。(先制されたが)後半は粘り強く、あきらめずにやろうと思っていた。これに満足せず、次も同じゲームをして勝つ」と宣言。そしてヒーローの村山は「今までやってきたことを考えれば勝てない相手ではないと思っていた。自分たちはダークホースと言われている。そうなれればいい。目標は優勝」。今年、各県大会で一度も県16強入りを果たしていない成徳深谷だが、いきなり起こした番狂わせを自信に埼玉で旋風を巻き起こす。

[写真]後半24分、村山の決勝ゴールを喜ぶ東京成徳大深谷イレブン

(取材・文 吉田太郎)
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