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10/9A代表練習後の選手コメント

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 欧州遠征中の日本代表は9日、パリ郊外で約2時間の練習を行い、12日のフランス戦に向けて調整した。この日、FW前田遼一が左太腿裏痛のためチームを離脱。右ふくらはぎ痛のMF本田圭佑も別メニュー調整だった。

以下、練習後の選手コメント

●FW香川真司(マンチェスター・U)
―欧州での代表戦だが?
「移動もないし、時差もない。欧州でやっている感覚でできるし、いい状態で臨めると思う。強豪相手に、8万人の(観衆の)前で自分たちのサッカーができるか。しっかりポゼッションしながら組織で戦う必要がある。今やっているものをしっかり出したい」
―本田が欠場となればトップ下で出る可能性もあるが?
「それは監督が決めること。どっちにしろ、しっかり準備したい」
―前田が離脱し、1トップはハーフナーになる可能性が高いが?
「お互いの良さを出すために分かり合ってやる必要がある。お互いの特徴は分かっている。連係が大事だし、チームとしていい形をつくるためにやっていきたい」

●FW乾貴士(フランクフルト)
―久々の代表だが?
「まだ難しいけど、やっていくしかない。慣れるしかない。タイミングがまだ合ってない。そこを合わせていかないと」
―クラブで好調だったこともあって代表復帰となったが?
「うれしいけど、代表は代表、クラブはクラブ。そこは切り替えてやりたい。攻撃の面をしっかり出していきたい。裏に飛び出すタイミング、足元で受けるタイミング。両方ともまだ合っていない」

●FWハーフナー・マイク(フィテッセ)
―フランスの印象は?
「最近は結果を残していない印象があります」
―前田が離脱して、先発の期待もより高まるが?
「そうですね。でも、しっかり練習していくことが大事。チームでは左サイドをやっているけど、FWの動きは分かっている」
―高さを生かしたい?
「世界のトップクラスに競り合いでしっかり勝って、高さをしっかり出していきたい」

●MF遠藤保仁(G大阪)
―戦術練習での監督の注意点は?
「コンパクトに持っていくということですね。今まで言われてきたこと。3-4-3にトライするなら意識してやりたい」
―どんな戦いをしたい?
「自分たちが今までやってきたことを出すには、しっかりボールをつないでキープしないといけない。最初から守備だけの意識を持つということはしない。ただ、状況によって押し込まれるときはある。初戦はアウェーなので、向こうはホームだし、勢い良く来ると思う。支配するということだけで(チームの成長度を)見ることはないけど、少ないチャンスでゴールを奪えればというテーマがある。細かいところだけ見るのではなく、勝つためにやっていきたい」
―フランスの印象は?
「スペースを与えたら何でもできる選手がそろっているので、自分たちは極力コンパクトに守っていきたい。1対1のところでは負けないように」
―出れば122試合目になる。
「出ればチームのために全力を尽くすだけだし、自分の記録のことはチームには関係ないので。もちろん、積み重ねられればうれしいけど、しっかりいい準備をしてフランス戦を迎えたい」
―岡田ジャパンのときにオランダとやったとき以来のアウェーでの強豪国との試合だが?
「もちろんトップレベルのチームとやれるという楽しみはあるし、モチベーションは高い。お客さんもたくさん入るでしょうから、その中でやれる喜びはもちろんある。でも、基本的には勝つために来ているので、勝つためにどうしたらいいかを考えてやる」
―122試合、続けられてきた理由は?
「自分一人でやれることは限られる。周りの支えがあってここまで来られたと思う。自分の力より周りの支え。それが一番大きかったと思う。パフォーマンスのキープのために人一倍何かをやったということはない。目の前の試合に集中してきただけで、特別なことはやっていない。ケガがなかったというのはあるかもしれないが、アクシデントというのもあったし……。本当に特別なことはないですね」

●DF長友佑都(インテル)
―今日は3バックの練習に取り組んでいたが、注意点は?
「3バックのときは中盤のサイドが攻守に重要になる。そういう部分で試してみたいと思う。でも、3でも4でもインテルでもやっているので問題はない」
―イタリアでも3バックが増えてきた。
「セリエAでも3バックが流行っているけど、5バック気味になっているチームが多い。(ザッケローニ)監督はそれを望んでいない。ボールが逆サイドにあるときはなるべく下がるけど、自分のサイドにあるときは逆サイドのハーフが下がる。5バックの状態にしたくないと言っている」
―試合で試してもなかなかうまくいっていないが?
「僕自身もそこまでやれていない。今までやってきているけど、確実にフィットした試合はない。やってみないと分からないし、簡単なことではないけど、チャレンジしないと上積みできない」
―3バックの利点は?
「サイドで数的優位をつくれること。ボールが同じサイドにあるときは『後ろは気にするな』と言われている」
―ブラジルW杯でより上にいくために何が必要と思っている?
「個人がスキルを上げていくのはもちろんのこと、強豪国相手に引いて守るのではなく、今の自分たちのサッカーをどれだけできるか」
―アウェーで欧州の強豪と対戦する高揚感は?
「比較的落ち着いています。チームメイトにも世界トップレベルの選手がいるし、リーグでもトップレベルの選手と対戦することが多い。岡田監督のとき(09年にオランダとアウェーで対戦)はどれくらいできるんだろうと、自分自身がドキドキする気持ちもあったけど、今は安定して自分の力を出せば問題ないという自信を持ってできている。高ぶるというのはそこまではないですね」

●DF吉田麻也(サウサンプトン)
「勝ちに行くつもりで来ているし、練習させにもらいに来たわけではない。フランス、ブラジルを倒せば、世界での評価も高まる」
―練習では3バックも確認していたが?
「予選では監督も冒険しない。3-4-3を練習する時間は少なかった。親善試合で確認して、オプションとして成長させられれば」
―プレミアリーグでプレーしている経験も生きる?
「個の戦い、組織で守るところ。両方を意識しながらやりたい。一瞬でも気を抜けばやられる」
―フランスにはリベリもいるが?
「リベリは組織で守らないと守れない選手。1対1でずっと守るのは無理がある」

●DF内田篤人(シャルケ)
―守備の練習が中心だったが?
「どうしても向こうの時間帯はある。アウェーでやるし、相手も相手だから。(試合で)あの時間が短くなればいいけど」
―今回は合宿期間も長いからいろんなことを確認できる?
「監督がおさらいというか、復習するから。先生っぽい」
―3バックも確認していたが?
「練習ではこれまでもちょいちょいやっていた。どっちでも行けるように。1か月に1回、2か月に1回しか集まる機会がないとね。3バックといっても、守るときは4バックになるので。そんなに変わらない。ボールの奪いどころが高くなるだけ」

(取材・文 西山紘平、矢内由美子)

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