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ネイマールとの再戦へ酒井宏「サントスのネイマールとブラジルのネイマールは違う」

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 ネイマールとの再戦へ気を引き締めた。12日のフランス戦(1-0)に右SBで先発した日本代表DF酒井宏樹(ハノーファー)。16日のブラジル戦も先発となれば、ブラジルには柏時代の昨年12月14日のクラブW杯準決勝で対戦したFWネイマール(サントス)がいる。

 試合は1-3で敗れたが、セットプレーから唯一のゴールを挙げた酒井宏は守備でもネイマールとマッチアップ。ファウル覚悟の必死のディフェンスで“ブラジルの至宝”を食い止め、試合後、ネイマールに「酒井はいい選手だった」と言わしめた。

 それでも約10か月ぶりの再戦を控えた酒井宏は「サントスのネイマールとブラジル代表のネイマールは違う」と表情を引き締める。「ブラジルになったときはもっと自由に動ける。(サントスでプレーしているときのように)全責任を負っているわけじゃないし、全然違う」と警戒を強めた。

 ブラジルには個人的な“因縁”もある。柏にトップ昇格した1年目の09年6月から約5か月間、ブラジルのモジミリンへ短期留学。翌シーズン、柏でレギュラーを獲得し、チームのJ1初優勝に貢献すると、自身もベストヤングプレイヤー賞とベストイレブンの2冠を達成した。A代表デビュー、ロンドン五輪出場、海外移籍。挫折からはい上がったブラジルでの経験がその後の飛躍へとつながっていった。

「(柏での)1年目は戦力として考えられてなくて、(ブラジルで)何か見つけようと思って行った。苦しい時期があったからこそ、今がある。1試合1試合、その気持ちで今もやっている」。DF内田篤人との熾烈なポジション争いもあり、ブラジル戦でもどちらが先発するかは分からない。「(ブラジルと)やれれば幸せ」とチャンスを待つ酒井宏は「目標はあくまでも2年後(のブラジルW杯)。それに向けてステップアップになれば。全力でぶつかっていければいいと思う」と意気込んでいた。

(取材・文 西山紘平)

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