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[フットサルW杯2012]W杯メンバー入りを喜ぶFP森岡「やっと重りが取れた」

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 念願の帰化申請が叶ってから、約2か月半。FP森岡薫(名古屋オーシャンズ)は、フットサルW杯を戦う日本代表の一員に選出された。代表発表が告げられたのは、19日の午前練習の開始前だったという。前日に一人ひとりと面談して、結果を告げるとミゲル・ロドリゴ監督は話していたが、実際にはメンバーから外す2選手を呼び出して話をした。

「すごく良いメンバーがそろっているので、自分は確定していないと思っていました」という森岡は、なかなか眠りにつくことができなかったという。「夜の12時まで(部屋に呼びにくるかなと思って)待っていたのですが、こんな遅い時間まではこないよなと思って、『大丈夫かな』と思いながら寝ました」と明かす。

 今回が3度目の代表合宿となった森岡だが、W杯を戦うメンバーに入ることが確定し、より自分らしさが出せると感じている。「今まではメンバーに残ることを考えて、本来の自分のプレーが出せていないところがありました。今はやっと重りが取れたというか、よりプレーに集中できると感じています」と語った。

 これまでにも、「森岡のシュート力はインターナショナルレベルだ」と語っていたミゲル・ロドリゴ監督は、あらためて「従来の日本人選手にはない『力強さ』という個性を持った選手。リーグでも得点王になっており、得点力がある。彼のような選手が、強力なプレスを掛けてくるブラジルやポルトガルのような相手に苦しんでいる時間帯で、トップの位置でしっかりと体を張ってボールを収めてくれることは、チームにとって大きな力になる」と、期待を口にした。

 24日には代々木第一体育館で、ブラジル戦を迎える。この試合が森岡にとっての代表デビュー戦になる。「僕は以前、ブラジル対日本の試合を見て代表に入りたいという気持ちになりました。その試合と同じ対戦カードということで、思い切ってやりたいですし、ずっと願っていた舞台なので、結果を残したいです。ブラジル戦とウクライナ戦は、W杯前最後の試合にもなるので、万全の状態でW杯に行けるようにしたいです」。代表枠争いという重圧から解き放たれた金狼が、いよいよ世界に牙をむく。

(取材・文 河合拓)

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