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[MOM666]相洋GK小石川正樹(3年)_昨年の悔しさ糧に、チーム救った好守護神

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.21 全国高校選手権神奈川県大会3回戦 弥栄0-3相洋 潮風公園サッカー場]

 耐える時間の長かった前半、ビッグセーブでチームを救った。相洋のGK小石川正樹(3年)は前半25分に相手DFの決定的なヘディングシュートをビッグセーブで弾き出すなど、圧倒的に押し込まれた前半、弥栄攻撃陣の前に立ちはだかり続けた。守護神の好守によって苦しい時間帯を乗り切ったチームは1-0で前半を折り返すと後半に2得点。MF浅野紀樹らの活躍も光った3-0勝利だったが、ヒーローはゴールを守りぬいた守護神だった。

 昨年の悔しさは忘れない。昨年からレギュラーを務める小石川だが、同じく8強入りを懸けた昨年の選手権予選3回戦(対藤沢清流)では自らのミスをきっかけに2失点。チームは0-2で敗れて8強入りを逃していた。「自分の甘いところが全部出た。先輩たちに申し訳なかった」と今でも悔いが残っている。

 だからこそ「今年は自分が勝利に貢献したい」という思いは他のチームメート以上に強い。この日はビッグセーブがあったほか、ハイボールに対しても183cmの長身を活かした守りで冷静に対応。GK専門のコーチが不在でOBが指導してくれる土日を除くと、自ら練習メニューを考えて取り組む日々だが、基礎練習を大切に取り組んできた結果、安定感の高さが光るGKに成長した。市川秀樹監督も「3年になって凄く伸びた。我流でやってきて、伸びしろもあると思います」とその素質に高い評価を与えている。

 地元の強豪大学への進学を予定している小石川は、先輩たちへ恩返しするためにもこの選手権で白星を重ねるつもりだ。準々決勝の対戦相手はV候補の桐光学園。小石川は「ひとつでもセーブする。攻められるんで、自分が集中してDFを盛り上げたい」。3回戦と同じく好守でチームを勇気づける。

(取材・文 吉田太郎)
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