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U-19代表10番・大島は攻撃面を反省「自分たちがつなぎ倒せれば良かった」

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[10.24 練習試合 U-19日本代表3-1草津]

「全然上手く行かなかったなというところもありますし、上手くいかない時に少しバラバラになりかけているときがあって、そこで立て直せなかったことは反省しています」。U-19日本代表の舵取り役を担うのはMF大島僚太(川崎F)とMF熊谷アンドリュー(横浜FM)のコンビ。ただ、66分間の出場でシュート4本に終わった攻撃について大島は全く満足していなかった。

 高校世代屈指の技巧派軍団、静岡学園高出身で川崎Fでもプロ2年目ながらポゼッションサッカーの軸のひとりとなっている大島。181cmの大型で抜群のキープ力を誇る熊谷とのコンビは吉田靖監督も「2人は力があるし、凄く期待をしている」というほどの存在だ。ただ、相手の背後を狙う意識を持って臨んだこの日は「自分たちがまだ見切れていないところがあって遅れたりしていた。それで攻撃のバリエーション自体が少なかったと思います」と大島も反省したように、連係不足もあって周囲を活かすことができていなかった。

 チームは切り替えの速い相手にサイドに追い詰められ、相手が待ち構えているところへパスを出してはカットされるような場面の連続。前半38分の同点ゴールは背後を狙ったMF田鍋陵太(名古屋)へ熊谷がピンポイントパスを通して生まれたが、PAまでボールを運ぶ回数は非常に少なかった。大島は「相手が上手くハメてきていたので、サイドバックもその周りも凄くハマっている状態だった。そういう時に裏を狙う意識も必要だったかもしれないですけど、そこで上手く剥がせるように自分たちがつなぎ倒せれば良かった。そういうところも、もっとやっていかなければいけない」。相手の守備網を切り裂くドリブル、決定的なパス出しも期待される大島だが、この日は2トップの近くでプレーすることもほとんどなく、“危険な”存在にはなりきれなかった。

「ボランチはしっかり逆サイドを使うとか、グラウンドを広く使うということを言われているので、チームが苦しい状況になった時とかに慌てないでとか、しっかりつなぐとか、視野の広いプレーが必要だとか考えながらやっていきたい。上手くハマれば点も取れるチームだと思う。監督の言っているスペースへ走ってその選手に合わせるということもやりたいんですけど、それ以外にもつないで崩せると思う。いろいろな攻撃のバリエーションはあると思うので、それを出していきたい」。この日はほとんど笑顔を見せることのなかった10番だが、26日に行われる国内最後の練習試合で課題をしっかりと修正してイランとの初戦(11月3日)に臨む。

(取材・文 吉田太郎)
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