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「若さ」か「経験」か 決勝前夜に清水、鹿島の両監督が火花散らす

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 清水エスパルス鹿島アントラーズが激突するナビスコ杯決勝の前日記者会見が2日、都内で行われ、清水のアフシン・ゴトビ監督とDFカルフィン・ヨン・ア・ピン、鹿島のジョルジーニョ監督とDF岩政大樹が出席した。

「若さ」か、「経験」か。16年ぶり2回目の優勝を狙う清水と、2年連続5回目の優勝を目指す鹿島。10月27日のJ1第30節でも対戦している両チームだが、1週間前は清水が2-1で鹿島を下した。この試合の先発11人の平均年齢は鹿島が27.91歳だったのに対し、清水は22.82歳。最も年長の選手が27歳のMF杉山浩太だった。

 選手、監督として史上初のナビスコ杯制覇を狙うジョルジーニョ監督は「清水はスピーディーで、若さと勢いを持ったチーム」と警戒したうえで、「我々には経験がある。試合の中で、その経験を出し切れれば」と力説。今季はリーグ戦で2敗しているが、「過去の結果は、決勝には反映されない。決勝は別次元の戦いになる」と、これまで何度となく決勝を戦い、そのプレッシャーをはねのけてきた経験で、若さと勢いを封じ込めるつもりだ。

 清水のゴトビ監督は「横に座っている紳士は、サッカー選手として素晴らしい偉業を達成してきた。今後、監督として素晴らしいキャリアを送ることにも疑問の余地はない」と、敵将を持ち上げる。「鹿島は日本のどのチームよりもタイトルを奪ってきたチーム。彼らには経験がある。多くの代表選手やオリンピックでプレーした選手もいる」と指摘。「過去の試合とはまったく違った対戦になる。選手も何をしないといけないか分かっている」と引き締めた。

 16年ぶりのナビスコ杯優勝が懸かる清水が勝てば、Jリーグ、天皇杯を含めても01年度の天皇杯以来、実に11シーズンぶりのタイトル獲得となる。一方、史上3チーム目となる連覇を目指す鹿島が史上最多5度目の優勝を果たせば、Jリーグ、天皇杯を含めて16個目のタイトル獲得だ。ゴトビ監督が「10年間獲れていないカップを獲れるようにがんばりたい」と意気込めば、ジョルジーニョ監督も「(勝利のポイントは)最後は勝ちたい意欲になる。しっかりそれを示したい」と誓っていた。

(取材・文 西山紘平)

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