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[C☆voice69]筑波大DF車屋紳太郎(2年)「ボランチの技術を持ってCBをやりたい」

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 大学サッカー界の注目選手にその時どきの課題や目標について聞く連載企画「College star voice」。第69回は筑波大の全日本大学選抜DF車屋紳太郎選手(2年=大津高)です。

 昨年、日本高校選抜として欧州遠征を経験している万能型MFは名門・筑波大で1年生からCBのポジションを獲得。筑波大のパスサッカーに欠かせない存在として、全日本大学選抜の一員としても注目を集めている逸材の現在の目標と課題とは?(取材日:10月20日)

―東京学芸大戦(2-1、10月20日)を勝ち切ったことで次につながった
「相手は1点先制したことで、いい流れで後半入ってきたけれど、前が早い段階で取ってくれた。取ってくれることを信じていたので、後ろはそれを待って頑張ろうということで声をかけながらやっていました」

―相手は思った以上にリスク負って攻めてきた
「裏にシンプルに蹴ってきたり、ボールを放り込んできたり、どっちかというとスピードやパワーの勝負になった。相手には高くて、速い選手もいたんですけど、身体を張って、走り負けないようにやっていました」

―ズルズル3連敗したときは耐え切れないところもあったと思う。そこからチームは変わってきた?
「3連敗した時はチームの雰囲気も悪かったですし、前節の試合(3-2で神奈川大に勝利)でどんな形でも勝ちたかった。筑波のスタイルというのはちょっと見えなかったかもしれないですけど、怪我して出れない選手たちのためにも頑張ろうと練習から鼓舞しあってやれた結果が今(10月20日時点)2連勝につながっていると思います」

―自分自身のパフォーマンスについては?
「最近ちょっと良くなってきたんですけど、きょうはあまり良くなかったと思います」

―どの点が?
「自分はつなぐというところが特長だと思う。きょうはつなげさせてもらえなかったし、前からのプレッシャーもキツかった。こういう日もあるとは思うんですけど、その中でもやっていかないと上のレベルではやっていけない。もっとレベルアップしていきたい」

―本来ならばもっと前のポジション
「ボクとしてはウイングとかやってみたいんですけど、筑波にはいい選手がいっぱいいるし、わがままは言っていられない。今はCBを頑張るしかないです」

―それでもCBのポジションで評価を勝ち取っている
「(現川崎F監督の)風間さんから指導してもらった経験が大きいんですけど、やっぱり前線で今までやってきた分、技術もCBで活かせないことはない。CBは前線に比べてプレッシャーがこないし、その点余裕はあるんですけど、その余裕の中でいかに中盤の選手に良いパスを入れて、中盤の選手に良いプレーをしてもらうかということを自分は目標にしている。そこは意識しています」

―今の筑波大については
「良いサッカーを自分たちは目指している。良い内容にこだわり過ぎていることがあると思うんですけど、自分たちはそれが目標。いいサッカーができれば結果もついてくると思う。だから良いサッカーにこだわりたいと思います。3連敗していた時は練習でも抜けていて部分があったと思う。でもミーティングで曽我(敬紀、4年)さんが思いを伝えてくれて、みんなに。そこで気持ちを入れ替えて今はやれていると思います」

―全日本大学選抜のスペイン遠征でスペインに勝った。遠征は自分の現在地のものさしになったのでは?
「チームとしては1、2年生中心であまり選抜に入ったことのない人が多くて、練習の部分とかでは代表としての誇りとかがチョット足りない気がしていた。試合では大学サッカーでは見られないようなプレッシャーの速さだったり、身体能力も全然違った。サウジアラビアとかと試合をして、スピードとか全然違って圧倒される部分が多かったんですけど、あれで世界を知ることができたのは今も練習につなげてやっている」

―自分自身の手応えは
「プレッシャーが速くてずっと守備の時間だったんですけど、スペイン戦は苦しい中でも粘り強くやれたと思う。でも、ちょっと違いましたね」

―課題が見えた
「ボクとしてはボランチでやれる技術を持ってCBをやりたいと思っている。常に練習中のパス回しでもDFのポジションよりは真ん中で受けたいと思ってやっている。(上村)岬さんだったり(谷口)彰悟さんのプレーを見ながらやっています」

―シーズン後半へ向けて
「インカレ出場するためには負けられない。自分がチームのためにやっている時は一番調子いいので、自分の利益のためだけではなく、チームのために頑張りたいと思います」

(取材・文 吉田太郎)
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連載:「College star voice」

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