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頂上"同門"決戦は3位浦和が5試合ぶり勝利!広島は痛い敗戦も首位キープ

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[11.17 J1第32節 浦和2-0広島 埼玉]

 J1第32節は17日、各地で9試合を行い、3位浦和レッズはホームで首位サンフレッチェ広島と対戦し、2-0で浦和が勝利した。前半41分にMF梅崎司のゴールで浦和が先制すると、後半16分にもMF鈴木啓太が加点。広島の猛攻に耐えきった浦和が、5試合ぶりの勝ち点3を手にし3位をキープした。広島は3試合ぶりの黒星となったが、2位仙台が引き分けたため首位の座をキープした。

 両チームの布陣はともに3-4-2-1。浦和のスタメンはGKが加藤順大、3バックは右からDF坪井慶介、DF山田暢久、DF槙野智章。ダブルボランチに鈴木啓とMF阿部勇樹、ウイングバックは右にMF平川忠亮、左にMF宇賀神友弥。ツーシャドーに梅崎とMFマルシオ・リシャルデスが入り、ワントップはFW原口元気。古巣対決となるMF柏木陽介は、ケガのためベンチ外となった。

 対する広島は4試合連続で同じ顔ぶれ。GKに西川周作、3バックは右からDF森脇良太、DF千葉和彦、DF水本裕貴。ダブルボランチにMF青山敏弘とMF森崎和幸、ウイングバックは右にMFミキッチ、左にMF清水航平。ツーシャドーにMF森崎浩司とMF高萩洋次郎が入り、ワントップにはFW佐藤寿人が入った。

 開幕戦(広島1-0浦和)以来となる“ペトロヴィッチ同門対決”。序盤は大観衆の声援を受ける“後輩”の浦和がボールを支配した。前半4分には、オーバーラップしてきた槙野がファーストシュートを放つなど、同10分過ぎまで浦和が圧倒する。アウェーの広島も徐々に落ち着きを取り戻すとボールが回り始め、同18分には佐藤寿がPA内でDFに寄せられながらも左足でシュートを放つが、ボールはバーの上を越えてしまった。

 その後、球際で激しさを見せる両チームは、中盤での潰し合いが続きチャンスらしいチャンスをつくれずにいたが、前半33分、敵陣でマルシオ・リシャルデスが水本から奪ったボールが梅崎につながり、PA内で強烈なシュートを放つもGK西川にセーブされる。

 スコアレスのまま後半突入かと思われた前半41分、鈴木がドリブルでセンターラインを越えると、ゴール前に走っていた梅崎にスルーパスを送る。ワントラップでPA内に侵入した梅崎は、DFに寄せられるより早く右足を一閃。ボールは豪快にネットに突き刺さり、浦和が先制に成功する。

 1点ビハインドで後半を迎えた広島は、立ち上がりから攻勢に出る。DFラインからパスをつないでいき、浦和ゴールに迫るが、山田暢を中心に中央を固める浦和守備陣を崩すことができない。

 受け手に回る時間が多くなっていた浦和も反撃。後半13分には坪井のクロスにマルシオ・リシャルデスがダイビングヘッドで合わせるが、GKにキャッチされてしまう。迎えた同16分、鈴木啓がピッチ中央、敵陣深い位置でドリブル。タックルにきた千葉が一度はボールにさわるが、ボールは鈴木啓の前にこぼれる。ピッチ中央でフリーになった鈴木啓の右足シュートが再び広島ゴールを揺らし、浦和がリードを2点に広げた。

 2点を追いかける広島は最初のカードを切り、後半17分、石川に代えてMF山岸智を投入。懸命の反撃を続ける広島は後半25分、PA内で青山がヘディングで落としたボールに高萩が飛び込むが、シュートは枠をとらえることができない。同33分には、山岸のクロスに佐藤寿がヘディングで合わせるが、GK加藤がセーブし、CKに逃れる。さらに、6分後にもミキッチのクロスに再び佐藤寿がヘディングで合わせるが、シュートには勢いがなく、GK加藤にキャッチされてしまう。

 結局、最後まで広島の猛攻をしのいだ浦和が、2試合ぶりの完封勝利をおさめて勝ち点を52にのばした。

(取材・文 奥山典幸)

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