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"聖地最終戦"で勝利した柏が4位浮上、神戸は降格の可能性を残し最終節へ…

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[11.24 J1第33節 柏1-0神戸 柏]

 J1第33節は24日、各地で9試合を行い、6位柏レイソルはホームで15位ヴィッセル神戸と対戦し、1-0で柏が勝利した。後半26分のMFジョルジ・ワグネルのミドルシュートが決勝点となった。柏は連勝で勝ち点を52に伸ばし、4位に浮上。一方、勝てば残留を決められた神戸だったが勝ち点は39のまま。最終節では14位セレッソ大阪(勝ち点41)、15位神戸(勝ち点39)、16位ガンバ大阪(勝ち点38)、17位アルビレックス新潟(勝ち点37)の4チームで残留枠「2」を懸けて争う。

 柏の布陣は4-2-3-1。GKに菅野孝憲、4バックは右から藤田優人増嶋竜也近藤直也橋本和。ダブルボランチは大谷秀和と、出場停止のMF栗澤僚一に代わって茨田陽生が入った。中盤2列目は右にレアンドロ・ドミンゲス、中央に田中順也、左にジョルジ・ワグネルで、ワントップは工藤壮人で臨んだ。

 対する神戸は4-4-2。守護神の徳重健太が4試合ぶりに復帰。4バックは右から奥井諒北本久仁衛伊野波雅彦相馬崇人橋本英郎田中英雄がダブルボランチを組み、攻撃的MFは右に野沢拓也、左に小川慶治朗。ツートップは大久保嘉人と、3試合ぶりのスタメンとなる田代有三が入った。

 ACL出場権を得られる3位に入るには、勝利しかない柏が、試合開始からボールを支配。ショートパスを主体にしたパスワークで神戸ゴールに迫るが、ラストパスが合わず決定機をつくれない。

 一方の神戸は181cmのFW田代にロングボールを集めるが、セカンドボールをことごとく柏に拾われ、苦しい時間が続く。しかし、この試合最初の決定機を迎えたのは神戸だった。前半28分、敵陣内で近藤と入れ替わった田代が抜け出し、右サイドからクロスを送るが、柏DFが体を投げ出してクリアしたためゴールならず。

 勝利への焦りからか、前半30分までに3枚のイエローカード(伊野波、田中、相馬)をもらっていた神戸は、同37分に田中が茨田を倒して2回目の警告を受けて退場となってしまう。

 後半に入ると、1人多い柏がさらに攻め立てる。多くの時間を神戸陣内でプレーするも、ゴール前でパスの精度を欠きシュートまでなかなか持ち込めない。柏サポーターのため息が歓喜の声に変わったのは後半26分、PAの外でボールを持ったジョルジ・ワグネルが左足を振りぬくとボールは神戸ゴールに吸い込まれ、柏が先にスコアを動かした。

 残留のためには勝ち点1でも積み上げたい神戸は、数的不利な状況ながら攻めに人数をかけるが、得点にはつながらない。柏はカウンターから何度かチャンスをつくるが決めきれず、1-0のまま試合終了。

 ホーム・日立柏サッカー場でのリーグ最終戦で柏が勝利し、3位の可能性を残した。敗れた神戸は残留を決めることができないまま最終節を迎える。

(取材・文 奥山典幸)

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