beacon

[関東1部]中大が王者専大をダブル!!最終節逆転でインカレ出場権をつかむ

このエントリーをはてなブックマークに追加
[11.25 関東大学1部第22節 専修大1-2中央大 味フィ西]

 第86回関東大学サッカーリーグ戦1部第22節2日目が25日、味の素フィールド西が丘で行われた。第2試合では中央大が専修大を2-1で下した。勝ち点を38に伸ばした中央大は日体大をかわして4位に浮上。最終節での逆転で見事にインカレ出場権を手にした。

 第1試合で日体大が敗れたため勝てば文句なしでインカレ出場権を手にする中央大。前節の早大戦の勝利し、2連覇を達成した専修大相手でも、「みんな緊張していたのかはわからないですが、自分的にはこういう経験が何回かあるので、すごく楽しんでというか、落ち着いて試合に臨めていた」というMF六平光成(4年=前橋育英高、清水エスパルス加入内定)の思いが通じたのか、中央大は落ち着いてゲームに入っていった。

 するとその六平が先制点を奪ってみせる。前半20分、FW奥山慎(4年=帝京高)、FW川越勇治(3年=川崎F U-18)とつなぎ、最後は六平が倒れ込みながらゴールに流し込んだ。「開幕戦と最後だけ」と苦笑いを浮かべる六平の今季2ゴール目で試合を動かした。だが喜びもつかの間、同21分に一瞬の隙を突かれ、FW西翼(4年=ルーテル学院高)にゴールを許し、たちまち同点に追いつかれてしまう。

 だが、「先制後の失点だったが、切り替えは出来ていた」と試合後にGK岡西宏祐(4年=山梨学院高)が語ったとおり、負けられない試合でも焦ることはなかった。すると前半27分、FW安柄俊(4年=東京朝鮮高、川崎フロンターレ加入内定)がPKを沈めて、中央大が再び勝ち越しに成功した。このまま終盤の猛攻を耐え、王者専修大相手にリーグ唯一の2連勝を達成。試合終了と同時に選手たちはピッチに倒れ込み、中大応援席は歓喜の渦に包まれた。

「点を取ったあとも取り返されるという予感はあった。そこで攻めに行くのか、割り切って守るかという判断は難しい。自分の中では割り切って守ってやった方が相手としてはやりにくいと思った。チームとしてもその辺の意思統一は出来ていたと思います。きょうはそこで自分の経験が生きたと思います」。中央大では1年生から活躍し、2010年にAFC U-19選手権を戦った日本代表では主将も務めた。自他ともに認める六平の経験がこの難しい試合では輝きを放っていた。

 5人のJ内定者を抱える中央大。リーグ戦後半の失速は悔やまれるが、有終の美を飾るチャンスを手にした。「最後は優勝して終わりたい」。試合後の六平の表情からは、切実なる思いが伝わってきた。

(取材・文 児玉幸洋)

▼関連リンク
第86回関東大学リーグ特集ページ

TOP