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[大学選手権]王者・専修大の10番、仲川が1得点2アシスト

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[12.19 全日本大学選手権1回戦 専修大3-1関西大 BMWス]

 王者の10番が1得点2アシストの会心のスタートを切った。専修大FW仲川輝人(2年=川崎F U-18)は前半29分、DF2人のプレッシャーを受けながらもダブルエースのMF長澤和輝へスルーパスを通して先制ゴールをアシスト。そして1-1で突入した延長戦では前半8分にFW前澤甲気の決勝ゴールを演出する。そして10分には前線からのプレッシャーでDFの横パスをインターセプトすると、飛び出してきたGKをかわして勝敗の行方を決定づけるゴールを流し込んだ。「たまたま。相手の判断ミスとかあって。味方につなげることも自分の仕事であるので良かったですね」

 スーパー1年生として注目された昨年度は決勝でゴールを決めるなどチームの初出場初優勝に貢献。だが、自分の良さを出しきった大会ではなかった。「自分は庄司(悦大、現町田)クンや(現千葉の町田)也真人クンの力を借りていたり、頼ったりしていたところがあった。也真人クンや庄司クンがいなくなった今年は2年生で試合も毎試合出ている状況なので、自分を変えていかないといけないと思った。自分は点を取ることが仕事だと感じているので、逆転だったり(相手を突き放す2点目、3点目のゴールを)重要視している」。自らゴールを奪い、すべての得点に絡んだこの試合は仕事をやり切って、10番にふさわしいプレーを見せた。

 シュートチャンスを逃し、スルーパスをミスした場面もある。ただ、相手のスライディングタックルや激しいチャージにバランスを崩されながらも前進する姿には凄みすらあった。エースとしての自覚と力強さ。「相手も、自分のところを潰してくるということが分かっていた。そこで倒れずやっていくことで自分もレベルアップしていくと思う。明日から切り替えて、厳しい日程なんですけど自分たちのサッカーを全試合できるようにやっていきたい」と誓った。

 関東1部リーグでは12ゴール、11アシストを記録し、来年ユニバーシアードに出場する全日本大学選抜にも選出され続けている。それでも源平貴久監督は「もう1ランクくらい違いを見せられるはず」。夏の総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントでは準決勝でハットトリックの活躍も決勝では不発。逸材アタッカーは周囲の期待に応え、昨年以上のプレーでチームを連続日本一へ導くことができるか。

(取材・文 吉田太郎)
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