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[全日本ユース(U-15)選手権_MOM]大宮JYFW立石爽志(3年)_「オレが決めなきゃダメ」自覚の2発

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[中学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.27 全日本ユース(U-15)選手権 大宮ジュニアユース4-2新潟ジュニアユース J-GREEN堺]

「流れが良くない時に古谷(勇気)からいいボールが来て何とか、こっちに流れを引き寄せることができた。本当に信じられないですね。GKのキックがあまり精度が良くなかったので狙い目かなと思っていった」。1-2の後半36分、大宮アルディージャジュニアユースはCB古谷優気のFKから相手GKへプレッシングをかけたFW立石爽志がボールを奪い、右足で同点ゴール。2点差をつけられていたチームは後半34分に立石の鋭いドリブル突破からMF黒川淳史が奪ったゴールで1点差としていたチームは、そのわずか2分後に立石の大仕事で試合を降り出しに戻した。後半途中から左FWから中央へ移動していたストライカーは、身体の強さを活かした迫力十分の突破と貴重なゴールなどで逆転劇の主役となった。

 チームは2点ビハインドと完全に追い詰められていただけに、立石の「本当に信じられないですね」ということばからは安堵感が満ち溢れていた。ただ、本人は「自分が決める」という強い意思を持って戦っていた。今大会はU-16日本代表FW川田拳登とMF藤沼拓夢の主力2人が不在。その中で「川田)拳人クンや(藤沼)拓夢がいなくて、ここでオレが決めなきゃダメかなと思っていた」という立石は初戦で2ゴールを決めると、準々決勝でも再び2ゴール。そしてこの日は延長後半9分にも鮮やかな右足ループを決めて今大会3度目となる2得点を記録した。得点ランキングも単独首位に浮上。チームの決勝進出の立て役者となっている。

「もちろんオレも(周囲に)お膳立てできればしていきたいと思いますけど、ストライカーなのでオレが決めて優勝へ導きたいという強い気持ちがあります」と言い切った背番号9。「1回負けた相手にチームに負けたままというのは気持ちが良くないので、勝って中学生活を終えたいです」という立石が、JFAプレミアカップ決勝(5月)で敗れているG大阪ジュニアユースからも貴重なゴールを奪って、チームを日本一へ導く。

(取材・文 吉田太郎)

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