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[選手権]7失点大敗の八千代、「流経が出てればと思われるのが悔しい」

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[1.2 全国高校選手権2回戦 八千代1-7立正大淞南 フクアリ]

 まさかの7失点大敗で八千代(千葉)が初戦で姿を消した。立ち上がりの流れは悪くなかったが、前半19分にミドルシュートで先制点を許すと、雪崩を打ったように失点を重ねた。

 千葉県予選決勝で流通経済大柏を無得点に抑え、PK戦の末、3大会ぶりに出場権を勝ち取った。前回大会は県勢の市立船橋が全国制覇。千葉県代表として優勝を目指して乗り込んだが、その夢は初戦で散った。

 0-4の後半13分に意地の1点を返したFW附木雄也(3年)は「自分が皮切りになって点を取ることしか考えていなかった。1点しか取れなかったことが悔しい」と唇をかむ。「悔いが残るし、千葉県代表として流経に勝って、ここに来た。流経だったらこんな結果にならなかったかもしれないし、周りにも『流経が出てればよかった』と思われる。それが悔しい」と言葉を絞り出した。

 スタンドにはオレンジ色の八千代応援団が大挙して押し寄せていた。入場者数は9829人。その大半が八千代に声援を送ったが、勝利で応えることができなかった。附木が「情けない試合を見せてしまって申し訳ない」と言えば、DF柳育崇主将(3年)は「千葉の代表として恥ずかしい試合をしてしまった」とうなだれる。

「シンプルに放り込んでくる相手に対して、ラインをどこで上げるのか明確にできなかったことが敗因。全国にはいろんなタイプのチームがいる。どんな相手に対しても自分たちのサッカーができるようにがんばってもらいたい」。そう後輩たちにエールを送った柳。卒業後は専修大に進学することが決まっている。「切り替えるしかない。大学サッカーでこの悔しい思いをバネにがんばりたい」と必死に顔を上げた。

(取材・文 西山紘平)

【特設】高校選手権2012

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