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[選手権]3試合連続無失点の鵬翔、3ゴールを挙げて佐野日大を下す

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[1.3 全国高校選手権3回戦 鵬翔3-0佐野日大 三ツ沢]

 第91回全国高校サッカー選手権は3日に各地で3回戦を行い、ニッパツ三ツ沢競技場では、鵬翔(宮崎)と佐野日大(栃木)が対戦した。今大会、1回戦、2回戦ともにスコアレスのまま、PK戦を制して3回戦まで勝ち上がってきた鵬翔は、前半終了間際に主将MF矢野大樹(3年)が大会初ゴールを記録すると、後半もMF東聖二(3分)、MF北村知也(1年)が追加点を挙げて、3-0で勝利。悲願の国立へ、王手をかけた。

「序盤の佐野日大さんの攻撃を凌げたのが大きかった」と鵬翔の松崎博美監督が振り返ったように、立ち上がりは佐野日大が主導権を握る。鵬翔GK浅田卓人(3年)のパントキックが、FW伊藤駿佑(3年)に当たるなど、高い位置でボールを奪う場面もあったが、得点を挙げることはできなかった。

 前半終了間際の39分、鵬翔に先制点が入る。パスカットした矢野が、MF川崎皓章(2年)にボールを預けて前方へ走る。このタイミングでリターンパスは来なかったが、右サイドに展開されたボールをDF柏田崇走(3年)がゴール前に入れると、完全にフリーになっていた矢野がヘディングシュートを決めた。

 1点をリードした鵬翔は、ハーフタイムで守備を整備したという。これは攻撃に出るためだったと、矢野は言う。「アンカーの僕が一人になってしまうと、横のスペースを使われる。東と川崎にそのスペースを埋めてもらい、ボールを奪ったら、そこから攻撃に出てもらうようにしました」と、明かす。これが奏功し、後半の序盤は鵬翔が主導権を握る。後半6分には左サイドからDF日高献盛(3年)が、ピンポイントのクロスを入れる。これをフリーで受けた東が合わせて、2点目のゴールを突き刺した。

 リードを広げられた佐野日大も、反撃に出る。後半12分には途中出場のMF阿部豊(3年)が右サイドから思い切り良く左足を振り抜いたが、ボールはクロスバーをわずかに越えた。その直後にも、FW折橋翔太(3年)のポストプレーを受けたDF安良岡賢人(3年)が受けてシュートしたが、GK浅田にキャッチされた。

 後半31分には前掛かりになった佐野日大に対し、鵬翔の北村がカウンターからダメ押しゴールを記録。試合終盤にも鵬翔は前線の北村を起点にチャンスをつくったが、追加点は挙げられず。それでも、終盤の佐野日大の攻撃に対しても、GK浅田を中心に集中を切らすことなく守り抜いた鵬翔が、3試合連続無失点で8強入りを決めている。鵬翔は5日の準々決勝で、立正大淞南(島根)と対戦し、宮崎県勢初となる国立行きを目指す。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 河合拓)

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