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[選手権]東海大仰星が“小嶺旋風”止める、長崎総科大附を下し初の8強

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[1.3 全国高校選手権3回戦 長崎総合科学大附0-1東海大仰星 駒沢]

 第91回全国高校サッカー選手権は3日、各地で3回戦を行い、駒沢陸上競技場の第2試合では長崎総合科学大附(長崎)と東海大仰星(大阪)が対戦した。4度目の出場で初の3回戦進出を果たした東海大仰星は後半12分、FW田中翔(3年)の決勝点で初出場の長崎総合科学大附を1-0で下し、初の8強入りを決めた。5日の準々決勝では星稜(石川)と対戦する。

 島原商、国見監督時代に全国大会(高校総体・国体・高校選手権・全日本ユース選手権)で計17回の優勝を果たした小嶺忠敏総監督率いる長崎総合科学大附は、かつての“国見サッカー”を彷彿とさせるサッカーで初出場ながら旋風を巻き起こしてきた。守備ではボランチのMF藤井人夢(2年)が最終ラインに下がって相手FWをマンツーマンでマークし、リベロ気味にCBを一人余らせる。ボールを奪えばシンプルなロングボールで身長160cm台の小柄な3トップを走らせた。

「これまで対戦してきたチームで、あそこまで徹底されることはなかった」と、東海大仰星の中務雅之監督も指摘する“小嶺イズム”。それでも「あれだけ長いボールが入ってきたので、ディフェンスが緩いときもあったけど、しっかり跳ね返してくれた。いろんなチームがあるし、それぞれストロングポイントがある。柔軟に対応するというところで選手はよくやってくれた」という東海大仰星の守備陣が粘り勝った。

 169cmのFW宗中恭平(3年)とFW安藤翼(1年)、163cmのFW吉岡雅和(3年)の3トップは東海大仰星にとって脅威だった。「スピーディーで技術も高い。距離感を意識して、スピードに乗らせないような対応を取らせた」。狙いどおりの守備ができた東海大仰星に対し、長崎総合科学大附の定方敏和監督は「セカンドボールを拾いたいのに全部拾われてリズムに乗れなかった。そこが大きな敗因」と言った。

 東海大仰星は後半12分、FW日下部孝将(3年)がPA内で粘ってつなぎ、田中が左足で待望の先制点を奪った。すると長崎総合科学大附は直後の14分から宗中に代えて180cmのFW東俊宏を投入。長身の東が3トップの中央に入り、速さだけでなく高さと強さが加わった。徐々に東海大仰星を押し込み、後半40分には左サイドからのクロスボールを東が絶妙なトラップから右足でシュート。決定的な形だったが、シュートは右ポストを弾いて惜しくもゴールならず。最後は運も味方に付けた東海大仰星が、初の準々決勝に駒を進めた。

「すごくうれしいです。選手自身も、私自身も、この瞬間を幸せに感じて、次に向けて準備したい」。淡々とした口ぶりの中に喜びをにじませた中務監督。初の3回戦、初の準々決勝。あと1勝で、いよいよ国立だ。2回戦の聖光学院戦に続く1-0完封勝利で“小嶺旋風”を封じた東海大仰星が、大阪府勢としても09年度の関大一以来となる4強を目指す。

(取材・文 西山紘平)

【特設】高校選手権2012

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