2月23日に東京・国立競技場で開催される富士ゼロックススーパー杯の開催発表記者会見が17日、都内で行われた。新シーズンの幕開けを告げる富士ゼロックススーパー杯。今季は5年ぶり2回目の出場となるJ1王者サンフレッチェ広島と、2年連続2度目の出場となる天皇杯覇者柏レイソルが激突する。記者会見には両チームを代表し、広島FW佐藤寿人、柏FW工藤壮人が出席した。

　広島が前回出場した08年は、前年度のJ1、天皇杯で鹿島が2冠を達成したため、天皇杯準優勝の広島が翌年のゼロックススーパー杯に出場した。佐藤は「今回は真のチャンピオンとして臨むことができる。今シーズン最初の試合だし、いいスタートが切れるように、ACLにいい形でつなげられるように何としても勝ちたい」と意気込んだ。

　昨季はJ1王者として出場し、F東京に2-1で競り勝った柏。今度は天皇杯覇者として2年連続の出場となるが、工藤は「昨年は個人的に出場機会がなかったので、今年こそスタメンで出て、得点を決めたい」と、自らのゴールで大会連覇に導く決意を語った。

　佐藤が柏について「サポーターが熱いし、(アウェーの)日立台では、独特な雰囲気で戦う難しさを感じている。富士ゼロックススーパー杯は国立での試合ということで、広島のホームにはなかなかならないと思う。柏ホームの雰囲気になるのかなと思う」と警戒すれば、工藤も広島に対し「昨季、戦った相手で広島が一番やりづらかった。アウェーでは勝ったけど、守備に回された試合だった。難しい試合になる」と気を引き締める。

　互いにFWということもあり、会見から“舌戦”を繰り広げた。まずは佐藤が「工藤くんに負けないようにしっかりゴールを決めたい」と意気込めば、工藤も「佐藤選手の前でしっかりゴールを決めたい」と応酬。ゴール宣言で火花を散らした両エースは「今年1年のJリーグを盛り上げていく試合にしたい。今年1年の開幕戦。チームとして波に乗っていけるように、しっかり準備したい」(佐藤)、「勝ちにこだわりたい。しっかり勝って、新シーズンに向けていい準備にしたい」(工藤)と、最後まで譲らなかった。

　富士ゼロックススーパー杯は東京・国立競技場で2月23日午後1時35分キックオフ。同日の午前10時40分からは「NEXT GENERATION MATCH」も開催され、U-18Jリーグ選抜と日本高校選抜(第91回全国高校選手権の大会優秀選手より選抜)が対戦する。チケットの一般販売は今月19日午前10時からで、1枚のチケットで両ゲームが観戦可能。当日は来場者全員に大会限定スペシャルカード(非売品)がプレゼントされるほか、勝利チーム選手のサイン入り試合球やサイン入りユニフォームなどが贈呈される大抽選会、スタジアムイベントして各Jクラブやそのホームタウンにゆかりのある人気グルメを販売する「グルメパーク」も実施される。

(取材・文　西山紘平)