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FW高原、DF内田ら輩出の清水東、4発勝利で新人戦県大会へ:静岡

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[2.2 静岡県高校新人戦中部地区9位決定戦 清水東4-0藤枝西 藤枝東G]

 2日、平成24年度静岡県高校新人サッカー大会の出場権を懸けた中部地区9位決定戦が行われ、全国高校選手権と全国高校総体を制した歴史を持つ清水東が藤枝西を4-0で下し、46年連続となる県大会出場を決めた。

 FW長谷川健太(現G大阪監督)やFW高原直泰(現東京V)、DF内田篤人(現シャルケ)らを輩出している名門が、苦しい戦いを乗り越えた。中部地区大会の1次リーグを2勝1分で1位突破した清水東だが、2次トーナメント初戦で清水商との名門対決を0-2で敗戦。この日は敗れれば予選敗退というあとのない戦いを強いられたが、相手の運動量が落ちた後半に圧倒して勝利した。

 序盤、思い通りに試合を進めていたのは、J1副審を務める竹田明弘監督就任1年目の藤枝西だった。インフルエンザの影響など主力3人を欠いた藤枝西だったが、指揮官が「いかにJ1の選手が(各自の役割を)サボらないか、常に言っている」という藤枝西はボールを支配する清水東のパスワークに食いつくことなく、集中力が高く、じっくりと構えた守りでサイドから前線へ入るボールを遮断する。そして正確なキックを操るGK牧田雅史(2年)らを起点としたカウンターから推進力のあるFW曽根雅仁(2年)やキープ力の高いMF福島太陽(1年)のドリブル、MF内藤力羅(2年)の飛び出しを交えて得点機をつくり出した。
 
 対して清水東は前半20分に2選手を交代させる素早いベンチワーク。選手の配置を変えてチーム内でも修正を施すと、連動した動きから流れを引き寄せていく。特に相手を苦しめていたのはFW伊藤仰津紀と左MF堤恵杜(ともに1年)のコンビ。藤枝西の竹田監督は「清水東はサイドにボールが入ると連動して動いてくる。9番(堤)が嫌だった。10番(伊藤に)に入れさせないようにしていたが、9番に入ると、10番と連動されていた」。先制点を決めたのはその堤。前半37分、清水東は右サイドを縦に切れ込んだMF西田健人(1年)のクロスをファーサイドの堤が頭で押し込んで先制する。

 さらに40分には伊藤と、交代出場のFW吉田竜二(2年)のプレスによってDFからインターセプト。伊藤からのパスを受けた吉田が豪快に決めて2-0で前半を折り返した。後半は右サイドから中央へ移ったMF秋山大貴とMF大村弦也(ともに2年)のダブルボランチの好守と正確なボール捌きから、右の望月悠太朗(1年)と左の小林沢家(2年)の両SBが再三攻め上がるなど、清水東がシュート数17-0と圧倒。5分に伊藤がGKの頭上を射抜く鮮やかな右足シュートを決めると、試合終了間際にはクロスバーを叩いたMF芹澤凌哉のシュートの跳ね返りをFW潟中弘貴(ともに1年)が頭で押し込んでダメ押した。

 昨年は新人戦が4強で全国総体予選は準々決勝で優勝した静岡学園にPK戦の末に惜敗。90年度以来となる全国復帰を目指した選手権予選では2次リーグで不覚をとった。それでも静岡県ユースAリーグを16勝2分という圧倒的な強さで優勝したチームは参入戦を勝ち抜き、今年はプリンスリーグ東海に復帰する。ただ、ライバルたちと比べてタレントが充実している訳ではない。高橋良郎監督が「(藤枝東や清水商に比べると)選手のレベルも内容もまだまだ低いのでもっともっとやっていかないと。(今年は)みんなでやろうとしている。それなりの実績を持っている選手もいないし、まだまだ本人らも自信を持っていないと思う。ただ経験を積みながらこれだけできるんだという自信を持っていけば。上手い下手だけじゃないからね、サッカーは」。

 キャプテンマークを巻いたDFリーダーCB林草太郎(2年)や大村、秋山らを中心に各選手が自覚してチームとしてどこまで成長できるか。指揮官は「(プリンスリーグでは)排気量の大きい車と小型車(清水東)とで一生懸命競り合わなければいけない。小型車の得意な所で勝負できるか。直線で勝負できないなら、山道のカーブのところで勝負するとか、自分たちのやり方に持っていけるか。(カウンターを徹底するなど)ワンパターンなことをするのではなくて、ゲームの中で自分たちの得意なところで勝負できるのが一番。個々が弱くてもチームで何とかなるかなと思う。それがサッカーのいいところでもあるし」。まずは各自が経験を積みながら、チームのレベル、試合内容を向上させること。そして覇権を争い、掴み取るチームに成長する。

(取材・文 吉田太郎)

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