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[練習試合]デンソーチャレンジ優勝目指す関東選抜A、慶應義塾大に逆転負け

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[2.17 練習試合 関東大学選抜A 1-3 慶應義塾大 慶應義塾大G]

 地域選抜7チームと全日本大学選抜の計8チームが優勝を争う第27回デンソーカップチャレンジサッカー島原大会に出場する関東大学選抜Aが17日、慶應義塾大と練習試合(30分×4本)を行い、4本目に3点を奪った慶大が3-1で逆転勝ちした。

 この日がチームの始動日で初実戦。だが、関東選抜Aは試合開始わずか50秒でいきなり先制点を叩き出した。MF増田湧介(慶應義塾大2年=清水東高)のスルーパスからタイミング良く抜けだしたMF武藤嘉紀(慶應義塾大2年=F東京U-18)が左足でゴールへ流し込む。関東選抜Aは昨年の川崎F特別指定選手のGKシュミット・ダニエル(中央大3年)とFW東京特別指定選手の武藤、横浜FC特別指定選手のGK島崎恭平(桐蔭横浜大3年=流通経済大柏高)ら実力者揃い。2週間後に迫ったデンソーチャレンジカップには、ユニバーシアード金メダルを目指す全日本大学選抜も出場するが、シュミットが「目標は全日本に勝つことです。みんなそれを目標にやります」と意気込み、須田芳正監督(慶應義塾大監督)が「前線はスピードもありますし、(全日本を倒すとしたら)ここしかないと思う。(実際に)『やるからにはチャンピオン目指そう』と話しました」と認めるチームは幸先の良いスタートを切った。

 4-4-2システムでGKシュミット、4バックが右から廣木雄磨(東京学芸大2年=FW東京U-18)、岡崎亮平(中央大2年=湘南ユース)、山越康平(明治大1年=矢板中央高)、松藤正伸(明治大2年=F東京U-18)。そして増田と細見諒(中央大3年=C大阪U-18)のダブルボランチ、右MF澤田崇(中央大3年=大津高)、左MF武藤、2トップに砂川優太郎(中央大2年=広島ユース)と12年U-19日本代表FW近藤貫太(慶應義塾大1年=愛媛ユース)が配置された関東選抜Aは、攻守の切り替えが速く、ポゼッションから相手の背後を狙う動きを繰り返す。あっという間に先制点を挙げたチームは、9分にも右クロスから武藤がヘディングシュートを放つなど積極的に2点目を狙って行った。

 ただ、館山キャンプを終えたばかりの慶大は選抜チームのプレッシャーに飲み込まれない。関東選抜Aに3人が招集され、さらに主力4選手が関東選抜Aのサポートメンバーを務めたために不在だった慶大だが、全日本大学選抜MF松下純土(3年=國學院久我山高)が中盤で圧倒的な存在感。パス交換からPAへ飛び込んでいくなど脅威となっていた松下をはじめ、MF鳥山翔平(3年=桐蔭学園高)、MF山浦新(2年=東京Vユース)らが正確にボールを動かして相手に主導権を渡さなかった。

 一方の関東選抜Aは本来CBの松藤と、09年U-17W杯日本代表の廣木がサイド攻撃を封鎖し、危険なゾーンに入られる前に岡崎と山越がボールを取り切るなど守備面の連係は良かったものの、武藤が「まだ1回も練習したことがなかったし、集まったこともなかったので、即席ということでコミュニケーションが少なかった。チームとしてやりたいことも共有できていなかった」と振り返ったように、攻撃面ではそれぞれの意思がずれて1本目はビッグチャンスをつくり出すことができなかった。

 それでもGKを三浦龍輝(明治大2年)へスイッチした2本目には個の力を活かしたショートカウンターから慶大ゴールへ迫る。まずは2分、食いついてきたDFをかわした砂川が右足シュート。10分には武藤が迫力のあるドリブル突破からPAへ侵入し、11分には右CKのこぼれ球を武藤が左足で叩く。そして14分にはショートカウンターから細見がシュートへ持ち込むと、22分には砂川が抜け出し、こぼれ球から増田、澤田が立て続けに決定機を迎える。ただ、危険を的確なカバーリングなどで消していた慶大から次の1点を奪うことができなかった。

 砂川を残して10人を入れ替えた3本目、関東選抜AはGK島崎、右CBに新井一耀(順天堂大1年=清水商高)、左SBに古賀鯨太朗(中央大3年=大津高)を起用。またダブルボランチの一角としてMF渡辺大斗(中央大2年=横浜FMユース)、右MFに和泉竜司(明治大1年=市立船橋高)、そして2トップには伊東純也(神奈川大2年=逗葉高)と砂川を配置し、残りのポジションは慶大からのサポートメンバーが務めた。それでも伊東が圧巻のスピードで違いをつくり出し、和泉が鋭い反転でDF2人を置き去りにするなど、再三相手を背走させた関東選抜Aは、13分に古賀のラストパスから抜け出した砂川の左足シュートがポストを叩くなど立て続けに決定機をつくり出す。

 ただ、決定力を欠いた関東選抜Aは砂川に代えて近藤を再投入した4本目に逆転を許してしまう。4本目、すでに入学の決まっている新1年生7人が出場した慶大は、相手のファーストDFをかわしてから一気に敵陣へなだれ込み、またセカンドボールを拾ってからの連続攻撃で押しこむなど流れを傾け、試合をひっくり返した。10分に新1年生のMF加瀬澤力(清水東高)が同点ゴールを決めると、11分にはMF黄将健(2年=近大附高)が右足で勝ち越しゴール。さらに22分には新1年生FW山本哲平(國學院久我山高)が左足でGKの頭上を射抜いて注目選手揃う関東選抜Aを沈めた。

 関東選抜Aはこの日はFW北脇健慈(日本体育大3年=東京Vユース)とMF長谷川竜也(順天堂大1年=静岡学園高)が負傷欠場。特に攻撃面ではテンポの悪い時間帯が続いただけに、19日からの茨城合宿で急ピッチでチームをつくり上げていくこととなる。須田監督は「ラインの上げ下げとか、そのへんは合宿で詰めていかないといけないと思います。そしてある程度の攻撃の狙いという部分を合宿で詰めていければ、個々の能力は高いので楽しみですね。あとは学生たちがコミュニケーションを多く取っていくこと。(デンソーカップチャレンジは)初戦から簡単ではないですけど、チャンピオンを獲ろうと一戦一戦、みんなが同じ方向へベクトルを向けてやっていくことがこういった選抜チームでは大切だと思うので、そういった雰囲気作りがこっち(コーチングスタッフ)の役割ですね」。黒星スタートとなったが、それぞれにとって全日本選抜入りへのアピールにもなるデンソーチャレンジカップまでに課題を修正し、目標の全日本撃破を果たす。

[写真]砂川がゴールへ切れこむなどチャンスを作った関東選抜Aだったが慶大に逆転負け

(取材・文 吉田太郎)

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