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ブーイング浴びた森脇、持ち味発揮できず「一人浮いていてゴメン」

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[3.2 J1第1節 広島1-2浦和 Eスタ]

 気合が空回りした。今季、広島から浦和レッズに加入したDF森脇良太は開幕戦がいきなりの古巣戦。ボールを持てばスタンドから大きなブーイングを浴び、自分のプレーを知り尽くした元チームメイトとの対戦にも苦労した。

「このエディオンスタジアムに来るにあたって、僕自身、いろんな思いがあった。ただ、浦和の一員として足を踏み入れた以上、浦和の勝利のために戦おうと。多少空回りしたところもあったけど、気持ちは出せたと思う」

 とはいうものの、持ち味の攻撃参加は影を潜め、前半36分にはイエローカードも受けた。「自分のプレーには全然満足いってない。どこ? 全部です。ボールを呼び込む動きもそうだし、相手も僕の特徴を分かっているから難しさはあったけど、そこを打開していく力を身に付けないといけない」と反省の言葉が続いた。

 元広島で、昨季から浦和の一員となったDF槙野智章は「森脇くんは去年の僕みたいにアタフタしていた」と、冗談交じりに古巣戦の難しさを指摘する。そんな槙野からアドバイスも受けてはいたという森脇だが、「気合が入りすぎたのかな。後半の10分過ぎから体が痙攣していた」と苦笑い。試合後、チームメイトに「90分間、波に乗れなくて、一人浮いていてゴメン」と謝ると、「それは知ってるよ」と返されたという。「まだまだやらないといけないなという気持ちが沸きました」。これも一つの経験か。苦い思いも糧に、さらなる成長を誓っていた。

(取材・文 西山紘平)

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