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リバプール移籍を後悔するMFジョー・コール「トッテナムは選べなかった」

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 元イングランド代表のMFジョー・コールは、現在ウエスト・ハムでプレーしている。昨シーズンはフランスのリールでプレーしていたテクニシャンは、約2年を過ごしたリバプールでの日々を後悔しているようだ。加入直後には「国内で最大のクラブ」と、移籍を喜ぶ発言をし、失笑を買っていた。だが、その話にも裏がある、と明かした。The Sun紙が報じている。

「僕は自分が情熱を感じ取れるクラブでなければ、プレーできない。それがリバプールでうまくやれなかった要因だと思う。クラブとのつながりを感じられなかったし、チェルシーやウエスト・ハムの頃のように、クラブ内に居場所を見つけることもできなかった。チェルシーでは素晴らしい7年を過ごしたけれど、クラブの未来に僕は含まれていなかった。チェルシーを離れるとき、僕には2つの選択肢が与えられた。リバプールとスパーズ(トッテナムの愛称)だよ」と、ジョー・コールは明かしている。

 トッテナムの方が、より良い条件を提示していたという。「スパーズは、選択肢としてはベストだったと思う。5年契約をオファーしてくれていたからね。それに、ロンドンから離れる必要もなかった。でも、その決断はできなかった。スパーズのユニフォームに袖を通す自分を想像できなかったんだ。(同じロンドンを本拠地に置く)スパーズとウエスト・ハム、チェルシーのライバル関係もあったし、お金で決断することになると思ったんだ」と、振り返る。

 こうしてリバプールに加入したコールだったが、すぐに『馴染めないな』と感じたという。

「移籍した直後に、インタビューで『あなたは、イングランドで最大のクラブに加入しましたね?』と聞かれた。そのとき、インタビュアーがクラブが勝ち取ってきたトロフィーを僕の前に並べたんだ。だから、僕は『そうだね。そのトロフィーの数でいえば、あなたの言っていることは正しいよ』と答えた。そうしたら、そのインタビューの見出しになっていた。誰もイヤな気分にさせたくなかったから、何も言わなかったけど、はっきり言って、もう彼らはイングランド最大のクラブじゃない。そもそもビッグクラブの定義って何? ノッティンガム・フォレストは欧州のカップ戦を2度制している。でも、彼らはチェルシーほど大きくないよ」と、自身の見解を述べている。

 コールは、チェルシーに加入した時も、苦い思いをしていたことを明かしている。アブラモビッチ現オーナーがチームを買い取る直前に契約を結んだが、当時のケン・ベイツ会長は、戦力としては考えていなかったという。

「チェルシーに加入して最初の日に『このクラブで大きな役割を果たしてやる』っていう決意を固めたんだ。クラブのドアを開けたら、セバスティアン・ベロンが、代理人を5人くらい引き連れて歩いていた。僕とポジションが重なる選手で、3倍か、4倍、僕よりも高額だった。僕がサインをした瞬間、ベイツ氏は『おめでとう。キミはチームに加入し、ベンチに座ることができるよ』と言った。そのときに『目にモノをみせてやる』と思ったね。結局、1年後、僕はレギュラーとしてプレーしていて、ベロンがチームを離れたんだ」

 チェルシー、リバプールに所属し、多くの経験を積んだジョー・コール。「ロンドン、家族が恋しかったし、個人的にも12月に義理の兄弟を亡くす、つらい経験もした。幸運にも、ウエスト・ハムに戻れる機会を与えてもらったし、もうどこにも行きたくない」と、プロデビューを果たしたウエスト・ハムに復帰したことを喜んでいる。

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