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大久保が移籍後初ゴールも…川崎Fは大分とドローで初勝利ならず

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[3.9 J1第2節 川崎F1-1大分 国立]

 J1第2節は9日、各地で9試合を行い、東京・国立競技場では川崎フロンターレ大分トリニータが対戦し、1-1で引き分けた。大分は前半27分、MF安川有のプロ初ゴールで先制したが、川崎Fも後半8分にFW大久保嘉人の移籍後初ゴールで同点。その後も何度となく決定機をつくった川崎Fだが、2点目を奪うことはできず、勝ち点1を分け合った。

 川崎Fは2日の柏戦(1-3)を体調不良で欠場したMF中村憲剛が先発復帰。システムも開幕戦の4-3-3から3-4-3に変更し、DF實藤友紀が3バックの右CBで今季初先発を果たした。
 大分は2日のF東京戦(1-2)で負傷交代したMF松本怜が欠場。MFチェ・ジョンハンが左サイドから右サイドに回り、F東京戦は3バックの一角を務めた安川が中盤の左サイドに入った。代わってDF阪田章裕が最終ラインで今季初先発。前線ではFW森島康仁に代わってFW高松大樹が今季初先発となった。
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 立ち上がりは互いにゴール前まで迫る場面はつくるものの、なかなかフィニッシュまで持ち込めない。川崎Fは前半23分、實藤のインターセプトから前線に送ったボールがこぼれ、FW小林悠がDF若狭大志の前に体を入れてシュートを放つが、惜しくも枠外。大分も同24分、クロスからのセカンドボールを阪田が右足ダイレクトで狙ったが、強烈なグラウンダーのシュートはGK西部洋平の正面を突いた。

 0-0の拮抗した展開が続く中、川崎Fは前半26分にDF井川祐輔がDF伊藤宏樹と交代。井川は右足を引きずるようにしてピッチをあとにした。すると、大分が相手のアクシデントを突いて直後に先制する。前半27分、若狭の左クロスからこぼれ球をチェ・ジョンハンがシュート。GKが弾いたボールを今度は高松が狙う。これはまたもGK西部が体に当てたが、こぼれ球を安川が左足で押し込んだ。

 プロ3年目の安川の記念すべきプロ初ゴールで先制した大分は前半35分にもチェ・ジョンハンの右クロスから高松が際どいヘディングシュートを放つなどチャンスをつくる。ボールポゼッションでは川崎Fに押し込まれたが、DF高木和道を中心とした3バックが体を張って跳ね返し、ゴールを許さなかった。

 川崎Fは4バックにシステムを変更し、反撃を狙う。DF登里享平が左SBに下がり、MF田中裕介がMF稲本潤一とダブルボランチを構成。中村がトップ下にポジションを上げ、小林が右サイドに回り、大久保が1トップを務める4-2-3-1にシフトした。

 後半7分にはカウンターから中村、大久保とつないで最後はFWレナトが左足で狙うが、GKが抑える。それでも同8分、右後方からの田中裕のアーリークロスが大久保に通ると、大久保は振り向きざまに左足を振り抜いた。大久保の移籍後初ゴールで1-1の同点。勢い付く川崎Fはその後も立て続けにチャンスをつくり、大分を押し込んだ。

 大分は後半16分、MF宮沢正史に代えてMF村井慎二を投入。MF木村祐志が中盤のアンカーにポジションを下げた。防戦一方の大分は同20分、自陣での若狭から高木への横パスを奪われ、最後は中村がシュート。決定的な場面だったが、わずかにゴール左に外れた。

 完全にゲームを支配しながら2点目を奪えない川崎Fに対し、粘り強く耐える大分は後半26分、MF丸谷拓也に代えて190cmのFW小松塁を投入。前線にターゲットをつくり、何とか試合を落ち着かせようとした。一方的に攻め立てる川崎Fも徐々に攻め疲れが見え始める。相手陣内で試合は進めるものの、守りを固める大分を攻めあぐねた。

 川崎Fは後半41分、小林に代えてFWパトリックをピッチに送る。その直後、レナトの左CKに189cmのパトリックが頭で合わせ、いきなりチャンスを迎えたが、GKが体を張って抑えた。結局、試合は1-1のまま終了。川崎F、大分ともに開幕からの連敗は免れたものの、今季初勝利を挙げることはできなかった。

(取材・文 西山紘平)

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