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清武→香川で意地の1点も…埋まらない本田の穴

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[3.26 W杯アジア最終予選 ヨルダン2-1日本 アンマン]

 ピッチを叩いて悔しがった。意地の1点も結果には結びつかなかった。0-2で迎えた後半24分、MF長谷部誠の鋭い縦パスをFW清武弘嗣(ニュルンベルク)がワンタッチで流す。ゴール前に抜け出したFW香川真司(マンチェスター・U)が正確なトラップから冷静に右足で流し込んだ。

 しかし、次の1点が遠い。MF遠藤保仁のPK失敗もあり、最後まで同点ゴールを奪えず。1-2の敗戦で最終予選黒星を喫した。「僕らがもっと点を取っていれば勝てた試合。それに尽きると思う」。香川はそう言って唇をかんだ。

 22日のカナダ戦(2-1)に続いてMF本田圭佑不在のトップ下を任された香川。左サイドにはカナダ戦を欠場した清武が入った。前半2分、香川のパスから清武の左クロスを受けたFW岡崎慎司がシュート。同4分には清武と香川のワンツーで好機を演出した。

 清武は「前半、たくさんチャンスがあった中で取れなかったのは悔いが残る。みなさんがどう感じていたかは分からないけど、全然悪くはなかったし、ゴールに迫るシーンもあった」と力説する。後半20分過ぎにはベンチから清武と岡崎のポジションを入れ替える指示が飛んだ。香川のゴールはその直後に生まれたもので、DF内田篤人のPK獲得も清武のパスからだった。

「決め切ることができなかったので、次はしっかりゴールを奪えるようにしたい。前半も後半もチャンスはあったし、くよくよしてもしょうがない」。清武が話すとおり、カナダ戦に比べ、内容は改善されていた。香川が引いてきてパスを呼び込むなど、ボールタッチの回数も増えた。

 しかし、相手を背負った状態ではなかなかボールがおさまらず、トップ下本来の役割を十二分に発揮したとは言い難い。香川自身の持ち味も、得点シーン以外で生かされていたようには見えなかった。「チームが負けてしまったので。それがすべてだと思います」。敗戦の責任を背負い込む香川。それだけ本田不在のチームにおいて、期待値が高かったのも確かだ。

 埋め切れぬ本田の穴。「自分たちのプレーを最後までやった。残念な結果だけど、次のホームで決められるようにがんばりたい。次、勝てば決まるし、ホームで心強いし、しっかりそこで決められるようにがんばりたい」。清武はそう言って前を向いた。

(取材・文 西山紘平)

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