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[ミズノカップIN香川]昨季Jリーガー2人輩出の“育成チーム”興國「チームとしても今年の興國は自信がある」

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[3.29 ミズノカップU-18IN香川 興國2-0水橋 瀬戸大橋記念公園]

 昨年、全国高校総体と全国高校選手権の大阪府予選で4強入りし、MF和田達也を松本山雅FC、FW山本祥輝をカターレ富山へ送り出している興國は今年も“育成チーム”として注目を集めそうだ。

 この日、「ミズノカップU-18 IN 香川(うどん県)2013」初戦で富山の強豪・水橋と対戦した興國は2-0で勝利した。0-0の前半18分に右サイドからDFを3人をかわしてPAへ切れ込んだエースFW金容輔がPKを獲得。得意の左足で自ら決めて先制する。内野智章監督は「普段アンカーの選手をトップ下で使ったりいろいろ試したので、あまりボールを動かせなかった」と説明したが、それでもトップ下に入った182cmの大型MF渡部大樹やMF新名春樹がDF間に上手く顔を出しながらボールを動かしてチャンスメーク。50m走5秒9の快足アタッカー、金のスピードなどをアクセントに水橋ゴールへと迫った。

 一方、水橋は前線からの守備意識が高く、ボールを奪うと182cmの大型FW水野壱士や、スピードを武器に相手DFを剥がそうとしていたFW林拓実へ素早く預けて相手ゴールへとなだれ込もうとする。中川泰晴、金尾圭介の両CBのインターセプトからチーム全体が切り替え速くギアを上げて、同点ゴールを狙っていた。ただし、興國は1点リードの後半32分、交代出場の新1年生MF宮城和也のスルーパスから斜めに飛び込んできたDF田中優一がダメ押し。難敵を振りきって勝ち点3を獲得した。

 昨年はJリーガー2人に加えて、関東、関西1部の大学にも推薦で多くの選手を輩出したという興國。昨夏、そして今年のキャンプと2度松本へ練習参加しているCB北谷史孝主将や金、渡部など今年も注目選手を揃えている。チームは「全国へ行きたいならば興國を選ばない方がいい」と言い切るほど、まずは選手育成に集中。その中でチームには九州や山口からも入部希望者が出てくるなど選手育成のチームとしての定評を得つつある。

 上のカテゴリーで通用するだけ技術の習得。そしてボールを回すことへのこだわりを持っている。それだけに指揮官も「負ける時は興國らしく負けろと言っています」と語るなどブレはない。リスク覚悟のサッカーは結果を出すことが難しいが、選手たちは今年こそ、全国で興國サッカーを披露するという手応えを持っている。注目の北谷は「朝練から足下の技術とか日々興國のサッカーをするために練習をしている。みんなそこにプライドを持っていて、それができひんくらいやったら負けた方がいい。回すだけ回してカウンターで失点してもいいと思っています。(昨年は府4強が最高だったが)でも今年はチーム全体のバランス良く、前にも後ろにも凄い人がいる。去年以上の成績を残せると思います。チームとしても今年の興國は自信がある」。今回、強豪集うミズノカップでの目標も当然優勝。そして全国舞台で結果を出して、自分たちの評価をさらに高めるつもりだ。

[写真]後半32分、興國の田中がダメ押しゴール

(取材・文 吉田太郎)
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