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日本代表へつながる決定力、柏FW工藤「前を向いたらゴールを狙う気持ちで」

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[3.30 J1第4節 柏3-1大分 柏]

 柏の魂、背番号「9」が躍動した。今シーズンから柏レイソルの9番を背負うFW工藤壮人は開幕の川崎戦(3-1)以来となる前半の先制点、そして後半アディショナルタイムにはダメ押し点をあげ、チームの連敗ストップに貢献した。

 前半で5本ものシュートを放った工藤だが、得点につながったのは5本目のミドルシュート。徐々にシュート精度が上がっていき、チャンスをものにしたことは賞賛に値するが、前半の柏は完璧な試合運びをしていただけに、追加点をあげておけば後半も楽な試合運びができたはずだ。工藤も試合を振り返って、2点目を奪えなかったことを悔やんだ。

「主導権を握れるのは予想していましたし、(実際)うちのペースでできました。早く(点を)とれていれば、チームとしても個人としても余裕を持ってできていたはず。決めるときに決めないと、(試合運びが)難しくなってしまいますから」

 この日両チーム最多6本のシュートを放った工藤からは、ピッチの誰よりもゴールを意識してプレーしていることが伺えた。「大分のDFラインを引き出すために、遠めから(シュートを)打とうと思っていました。前を向いたらゴールを狙う気持ちでいた」。

 日本代表に欠けている部分と工藤の姿勢がリンクした。奇しくも26日に行われたW杯アジア最終予選、ヨルダン戦ではパスをつなぐことに執着し、ゴールを狙う姿勢の欠如が浮き彫りになったばかりだ。「レイソルの中でも、Jの中でも競争ですから」。明言こそしなかったが、柏のエースストライカーの目指す先に、代表入りがあるのは間違いない。

(取材・文 奥山典幸)

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