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1ゴールも唇を噛む浦和MF原口「僕のせい…。2-0にしていれば」

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[4.3 ACL第3節 浦和1-3全北現代 埼玉]

 立ち上がりから全北現代を圧倒した浦和レッズは、前半8分にMF原口元気のゴールで幸先よく先制した。攻撃参加したDF槙野智章からボールを受けて、得意の角度からゴールネットを揺らした。「あのゴールはイメージどおりでしたね」と、振り返る原口に覇気はない。先制後も多くのチャンスをつくった浦和だが、2点目を挙げることができずに、後半に逆転負けを喫したからだ。試合後、全北現代のファビオ監督は「浦和が開始早々にあったチャンスで、点を決められなかったことが逆転につながった」と、浦和の決定力不足を勝因に挙げるほどだった。

 原口が悔やむのは、前半11分の場面だ。MF鈴木啓太のスルーパスを受け、GKと1対1になる絶好のチャンスを得たが、シュートをゴール左に飛ばしてしまった。「良いゲームができていたのに、決めきれなかったことが敗因だと思う。僕のせいですね。2-0にしていれば…。1点取ってから、もう1点取って試合を決めきることができたのに、流れを悪くしてしまった。僕の課題が出たと思います」と、唇を噛んだ。

 今シーズン、原口は公式戦7試合で4ゴールとコンスタントに得点を重ねている。安定して得点を挙げることができている要因の一つは、プレーの幅が広がったからだろう。これまで足下でボールをもらってから仕掛けることの多かった原口だが、先制点の場面でも見られた最終ラインの裏へ飛び出す動きは、今シーズン多く見られる動きだ。「チームとして良い動きができているときは、良い動き出しができる」と、自身も好感触をつかみつつある。だが、試合に負けたこともあり、21歳は自身の足りない所の方が、気になっているようだった。

「1点取って満足するのではなく、2点、3点取れるようになっていきたい。僕の課題です。1点目の場面のように、自分の(得意な)角度のときは、落ち着くことができます。でも、左足で外した(11分の)シュートのように、自分の角度じゃないときは、慌てて、ミスをしてしまう。あの場面は、もっと余裕を持って良かったと思うし、もっと練習しないといけない」

 浦和は3試合を終えて1勝2敗と黒星が先行した。それでも、初めてACLという舞台に立っている原口は、決勝トーナメント進出をあきらめていない。「アジアの力あるチームとの試合では、1点だけでは足りないと痛感しました。悔しいし、ホームだから絶対に勝たないといけなかった。もう負けたくないし、腹立たしい。すぐに韓国で、(全北現代と)試合があるので、必ず勝ち点3を取って、上に行きたいです」と、1週間後に控えるリターンマッチでのリベンジを誓った。
(取材・文 河合拓)
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