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高卒ルーキー、福岡FW金森が躍動「前節の初ゴールが自信になっている」

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[4.21 J2第10節 千葉1-1福岡 フクアリ]

 高卒ルーキーが躍動している。今季、筑陽学園高からアビスパ福岡に入団したFW金森健志は、開幕戦で途中出場しデビューを飾ると、3戦目の京都戦で先発デビューを果たす。そして前節群馬戦では前半15分にプロ初ゴールを奪い、チームを勝利に導いた。

 福岡の見せる流動的なサッカーにはこの男の存在が不可欠なのかもしれない。昨年も特別指定選手として福岡に登録されていたが、出場機会には恵まれなかった。だが開幕から順調に出場機会を増やしていき、この試合でも1トップとして先発起用された。2シャドーのFW城後寿、FW西田剛や後半から入ったFW坂田大輔などと何度もポジションチェンジを繰り返しながらゲームを進めた。前半32分の千葉のカウンターを受け、ピンチを招いた場面では自陣まで猛スピードで戻り、ケンペスのシュートをカットしてみせた。

 だが個人的には課題も見えた試合だったと語る。相手は元日本代表DF山口智とDF竹内彬といったJ2屈指CBコンビ擁する千葉。「他のチーム比べてうまいと思った。ボールが取れないなという印象でした」と苦笑いを浮かべた金森。だが自信も得た様子で「スピードは通用しないとは思わなかった」と意地も見せた。

 福岡にとっては8シーズンぶりの高卒新人の獲得となった。しかし開幕から出場を続けると、早くもレギュラーの座を掴んだ。マリヤン・プシュニク監督からも「自信をもって思い切ってやれということを言われている」と信頼を得ている様子。「高卒だからといことではなく、絶対に誰にも負けたくないという気持ちがある。そういう気持ちがあるから試合に出ることが出来ていると思います」と胸を張る。

 開幕から10試合すべてに出場。前節群馬戦では初ゴールも記録した。順風満帆の船出。「前節の初ゴールが自信になって、いつもよりハードワーク出来た。攻撃のいろいろな場面に絡むプレーも出来てきている」。今月4日に19歳の誕生日を迎えた青年の成長が、福岡の未来を左右する。

(取材・文 児玉幸洋)

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