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横浜FMは首位浮上のチャンス逃す…仙台との一戦はスコアレス

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[5.18 J1第12節 横浜FM0-0仙台 日産ス]

 J1は18日に各地で第12節を行い、2位横浜F・マリノスはホームの日産スタジアムで9位ベガルタ仙台を迎えた。試合は互いにチャンスを活かすことができずスコアレスに終わり、勝ち点1を分け合った。

 勝てば暫定ながら首位に返り咲く横浜FMは、MF中町公祐とDF栗原勇蔵が出場停止明けから復帰。15日のナビスコ杯・磐田戦(3-0)と同じスタメンで臨んだ。
 
 前節、大宮の無敗記録をストップし(2-1)、勢いに乗る仙台だが、ACLでの退場処分の影響でエースのFWウイルソンが出場停止に。さらに、司令塔のMF梁勇基がケガで欠場となった。

 立ち上がり1分、ウイルソンに代わってリーグ戦2試合ぶりのスタメンをはたしたFW柳沢敦が早速チャンスを迎える。ロングボールの処理を横浜FMのDFが誤り、柳沢の足元に入る。GKと1対1となるがシュートはジャストミートせずにポスト左へ流れていった。

 ダブルボランチとCBによる中央の守備が固い両チーム。戦前の予想通り、サイドからの攻撃でチャンスが生まれた。前半5分、トップ下から左サイドに流れたMF中村俊輔からのライナー制のクロスに、MF齋藤学がヘディングで合わせるが、GK林卓人がキャッチした。

 攻撃の2大看板を欠く苦しい状況の仙台だが、その後は仙台ペースで進む。2列目のMF太田吉彰とMF松下年宏がサイドで起点となって、横浜FMゴールに迫る。クロスに対して、2人、3人がゴール前につめる仙台だが、チャンスに結びつけることができない。

 横浜FMは前線にボールがおさまらず、攻め手を欠いていたが、FWマルキーニョスと俊輔が引いた位置でボールに絡むとリズムが出始める。前半31分にはゴール正面、20m強の位置でFKのチャンスを得るが、俊輔の左足シュートはカベに当たって枠を捉えることができなかった。

 後半に入ると横浜FMがチャンスを作る。同4分、マルキーニョスのキープから、オーバーラップしてきたDF小林祐三へ。小林のクロスにMF兵藤慎剛がヘディングを合わせるが、シュートは惜しくもポスト左へ流れてしまった。

 さらに横浜FMの攻勢は続く。仙台の高いDFラインの裏に抜けたマルキーニョスに齋藤がスルーパスを送るが、これはオフサイドに。後半7分にはPAの外から俊輔が強烈なシュート。枠をとらえるも、GK林がセーブした。

 仙台も反撃に出る。後半21分、FW赤嶺真吾からのパスをフリーで受けた柳沢がPA内で右足を一閃。シュートは無情にもクロスバーを叩き、この試合最初の得点にはならなかった。同24分、仙台は柳沢に代えてFW武藤雄樹を投入し、勝ち点3を狙う。

 攻勢をかけたい横浜FMをアクシデントが襲う。GK榎本哲也が接触で負傷し、数分の治療の後、GK六反勇治へと交代となった。

 後半30分を過ぎると横浜FMの攻撃陣が次々とチャンスを作る。同33分には、左サイドから齋藤、兵藤とつないで、俊輔へとわたると左足でループシュートを放つもポスト直撃。そのこぼれ球マルキーニョスがつめるもシュートは大きくクロスバーを超えてしまう。3分後には、齋藤がドリブルでPA内に侵入し、ニアサイドへシュートを放つが、GK林の攻守に阻まれてしまう。

 後半36分には、ボランチのMF富澤清太郎を下げてFW藤田祥史を入れて、ホームでの勝利を目指す横浜FM。試合終了間際にはCKから藤田が放ったボレーシュートが枠を襲うが、再びGK林のファインセーブによって阻まれてしまい、得意のセットプレーでも得点を奪うことができない。

 結局試合は0-0のまま終了。リーグ最多得点(24得点)の攻撃力を誇る横浜FMだったが、第7節・新潟戦(0-1)以来の無得点で、首位浮上のチャンスを逃した。一方の仙台は、リーグ戦4試合負けなし(2勝2分け)となった。

(取材・文 奥山典幸)

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