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松本の大卒ルーキーMF飯尾竜太朗がフル出場デビュー

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[5.19 J1第15節 千葉1-0松本 フクアリ]

 今季、阪南大から松本山雅FCに加入したルーキーMF飯尾竜太朗がデビューの日を迎えた。「昨日言われました」という先発でのデビュー戦。右サイドを運動量豊富に駆け回ると、いきなりのフル出場。しかしチームの敗戦に試合後は、「(15日に試合をした人たちより)コンディションはいいはずなのですが、違いを出し切れなかった」と唇を噛んだ。

 飯尾竜は昨年、阪南大のキャプテンを務め、夏に行われた総理大臣杯を制覇。関西大学リーグも制覇し、全国に阪南大の名を知らしめた。昨年のチームからは飯尾と名古屋に入団したDF本多勇喜がJの舞台に進んだ。3月16日の甲府戦で一足先にデビューを飾った本多は、デビュー戦でいきなりの決勝ゴール。華々しくデビューを飾った本多とは対照的に、怪我の影響もあったが、飯尾竜にここまで出場機会が巡ってくることはなかった。

「焦りはなかったと言えばウソになる。あって普通だと思う。ただこれからレベルアップして山雅の力になれるように、原動力となれるように成長していきたいです」。対抗心はあったかとの問いには、「自分も決めたかったですね。茶化されたりとかしていたので」と苦笑いを浮かべた。

 ちょうど3分の1を消化した段階で迎えたデビュー戦。反町康治監督は「右サイドの専門性を発揮してくれた」と及第点を与え、「プロの厳しさは感じたと思うが、(同じく出場した岩渕良太も含め)彼らがレベルアップして、チームの土台になってくれることを期待したい」とさらなる成長を期待した。

「大卒だし、即戦力として期待されていると思う。これまでは出場機会もなくチームの力になれていなかった。きょうはようやくその第1歩を踏めた。1つ1つのスピード、パワーの違いも感じることができた。この経験は自分の財産。糧にしていかなければならないことだと思うし、きょうの経験を次につなげていきたい」。若い力の台頭が、松本を上位へと押し上げる。

(取材・文 児玉幸洋)

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