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ホーム未勝利の続く横浜FC 山口監督「うちのチームは間違いなく弱い」

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[6.1 J2第17節 横浜FC 0-2 札幌 ニッパ球]

 昨シーズンを4位で終えて、J1昇格プレーオフに出場した横浜FCだが、今シーズンは低迷が続いている。1日に行われた17節のコンサドーレ札幌にも、開始10分で2点を失うと、そのまま0-2で敗れた。今シーズンのホームゲームは、3分5敗とJ2で唯一未勝利となっている。

 試合後、山口素弘監督は「ゲームに関しては見ての通り。『よーいドン!』で2発殴られて、あわてて起きるようでは、その後に取り返すことはできない。取り返すチャンスはつくったかもしれないが、サッカーはそんなに甘くない」と、切り捨てた。

 実際に2失点を喫してからは反撃を見せるが、前半20分にはFW黒津勝のシュートがクロスバーに嫌われる。後半41分にも途中出場のFW田原豊が右サイドからDF武岡優斗が折り返したボールをヘッドで合わせたが、ボールは再びバーを叩いている。結局、直近の5試合で4試合目となるスコアレスで試合を終えて、連続未勝利数は5となった。

「今、選手たちにも伝えましたが、この状況をしっかり受け止めないといけない。ただ、受け止めるのではなく、言えばいろいろなところに載るので、あえて口にしますが、うちのチームは間違いなく弱い。それをしっかり受け止めていかないと、この苦しさからは脱出はできないでしょうと伝えました」

 試合後も選手たちの口からは「内容は悪くない」という言葉が聞かれた。たしかに前半の10分で2失点を喫してからは、試合の主導権を握っていた。だが、1試合を通じてスローインを失う回数は多いなど、敵陣でのスローインから速攻を食らう場面も何度かあった。だが、山口監督は数週間前から、この問題に取り組んでいたと明かす。

「これは別に今日だけではない。割と何週間前かな。3週間くらい前にも選手に伝えていました。それで多少は良くなったかもしれませんが、今日はそういう場面が出たのかもしれません。じゃあ、スローインの練習をしようかな」と、山口監督は苦笑した。

 事前に指揮官が伝えていても、ピッチ上で選手たちが実践しなければ、まったく意味がない。キャプテンのシュナイダー潤之介も「監督がミーティングで何度も言っていることができていない。スローインのミスも、パスミスも多かったですし、やることをやっていない」と吐き捨て、「自分もコーチングをして守るタイプのGKですが、今日なんかは言っても応えてくれない。それがメンタルなのか、体調なのかわかりませんが…。どう、うまくのせるか、コーチングの仕方を考えないといけない」と、修正を誓った。

 次節も横浜FCはホームで鳥取と対戦する。開幕から、すでに3か月が過ぎているが、昨年の最終節以来、遠ざかっているホームでの白星を挙げられるか。

(取材・文 河合拓)

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