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香川「すべてにおいて監督の言う通りにはプレーできない」

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 ザックジャパン初の討論形式のミーティング。活発な議論が繰り広げられた中で、FW香川真司(マンチェスター・U)も自身の考えをより強めたようだ。

 ブルガリア戦で監督が3トップの両サイドに与えていた指示は「ファーストポジションはサイドに開いてほしい」ということ。だが、香川にはこれがどうもしっくりこなかった。

 背番号10は3トップの左FWで先発したブルガリア戦後の取材エリアで「監督にはそう言われていたけど、実際にチャンスになったときはゴール前でいい距離感でもらえたときだったし、ファーストポジションとしてサイドハーフとうまく連係してポジショニングを取ったとき」と話していた。

 つまり、自身を含めた現日本代表アタッカー陣の良さは、近い距離でのダイレクトパスなど、スピーディーに細かくパスをつなぎながら相手を崩すことにあるという考えであり、「そういうところに良さのある選手が多いので」と力説していたのだ。

 この日のミーティングではポジショニングについて何人かが意見を言った様子。「僕は質問しなかった」という香川は、「まだすべてが解決したわけではないですよ。難しいところはたくさんあるので」と話し、さらに「すべてにおいて監督の言うとおりにはプレーできないし、自分の考えることは人それぞれあると思う」ときっぱり言った。アルベルト・ザッケローニ監督自身が柔軟な姿勢を持っているからこそ出てきた香川の主張だった。

 最後は「次の試合に向けて切り替えたい」と何度も口にした香川。3トップのポジショニングについてはいったん封印し、オーストラリア戦に臨む。

(取材・文 矢内由美子)

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