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「PKは見れないかと…」痛恨失点のGK川島、感謝の予選突破

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[6.4 W杯アジア最終予選 日本1-1オーストラリア 埼玉]

 最後は祈るだけだった。後半45分のPKの場面。「最初は見れないかと思った」と振り返るGK川島永嗣(スタンダール・リエージュ)は「でも、最後は信じて(PKのシーンを見た)。ああいう形で最後に決めてくれてよかった」と、MF本田圭佑の同点PKに安堵した。

 痛恨の失点だった。後半36分、オーストラリアはMFオアーが左サイドを縦に仕掛け、ゴール前に山なりのクロスを送る。これがゴール方向に流れ、川島の頭上を越えた。必死に腕を伸ばしたが、ボールは指先をかすめてゴールへ。「自分でも届くかなと思ったけど、指先のところで届かなかった」。まさかの失点。土壇場でビハインドの展開となった。

 負ければW杯出場決定は持ち越しとなる。残り時間は10分を切っていた。それでもチームは慌てることなく、同点ゴールを目指し、猛攻に出た。そして後半45分、本田のクロスボールがPA内でDFマッケイのハンドを誘い、PKを獲得。これを本田が堂々とど真ん中に蹴り込み、引き分けに持ち込んだ。

「最後どうあれ、結果として(W杯出場を)決めることができたのは大きなことだと思う。みんなが最後まであきらめず、日本全体が後押ししてくれたから突破を決めることができたと思う」。チームメイト、そしてサポーターに感謝した日本の守護神。悔やまれる1失点は糧として、目の前に迫ったコンフェデレーションズ杯、そして来年のブラジルW杯へつなげていく。

(取材・文 西山紘平)

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