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国立を沸かせたMF松井「良いオファーを待っています!!」

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[6.16東日本大震災復興支援スペシャルマッチ JリーグTEAM AS ONE2-1Jリーグ選抜 国立]

 Jリーグ選抜のDF闘莉王とともに、この復興支援マッチで主役になったのが、MF松井大輔だった。現在はスラヴィア・ソフィアに所属しているが、Jクラブを含めた移籍先を模索している状態だ。去就に注目が集まる松井は「早く決まることを願っていますし、いつでもできる体はつくっている。日本でサッカーをやりたいですし、良いオファーが来ることをメッチャ待っています」と話した。

 実際に、元日本代表MFは、華麗なテクニックで試合を盛り上げた。1点を追う前半41分にはPA内でのルーレットでDFを交わしながら、ヒールでラストパスをFW大迫勇也(鹿島)に出した。大迫は相手に止められたが、流れたボールを松井が自らゴールに蹴り込み、TEAM AS ONEの同点ゴールを決めた。「久しぶりに良いグラウンド、国立でプレーできたことが僕にとって一番素晴らしいことでした。ゴールも決められて良かったです」と、顔をほころばせる。

 この日、華麗なテクニックでスタンドを沸かせて、健在ぶりを見せつけた松井。一度は前半でベンチに下がったが、トニーニョ・セレーゾ監督は残り5分で再びピッチに送り出した。その理由を説明する。「闘莉王みたいな気持ちを持っている選手はいますか? とベンチで聞いたら、松井が出たいと申し出たんで、もう一度、出場させたんです」。前半にDFとして出場し、後半途中からはFWでピッチに立った闘莉王に続き、松井もピッチに戻って観客を沸かせた。

「チームはみんな、戦う気持ちがちゃんと現れていた。東北の人たちも一つにならないといけないし、サッカーで勝つために一つになることを示せたと思う」と、試合を振り返る松井は、「復興にはまだまだ時間が足りないと思うから、一緒に何かできればなと思います」と、言葉を続けた。今度はJリーグの舞台で、人々に夢や希望を与えられるようにと松井は強く願っている。

(取材・文 河合拓)

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