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ザックが遠藤、香川から約30分間の“事情聴取”

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 指揮官がさっそく動いた。0-3の屈辱的な完敗を喫したブラジル戦から一夜明けた16日午前、日本代表はブラジリア郊外で調整した。ブラジル戦の先発メンバーはジョギングなどクールダウン中心の軽めのメニュー。全体練習が終わると、ピッチ上でストレッチしていたMF遠藤保仁のもとへアルベルト・ザッケローニ監督が近づいていった。

 矢野大輔通訳を伴い、遠藤の横に膝を付き、約25分間にわたって話し込んだ。時折、激しい身振り手振りをまじえる指揮官は遠藤の言葉にも真剣な表情で耳を傾ける。ブラジル戦後の記者会見で「ピッチで何が起こったのか、明日、選手と話してみたい。選手と話して、実際のピッチがどんな状況だったのか聞いてみたい」と予告していたとおりの“青空会談”だった。

「25分? そんなに? 普通に戦術的なこと。特に真新しいことはないです」。遠藤はそう淡々と語り、「選手同士の距離感とか、自分たちの戦い方。外から見るのと、中でやるのとでは違うし、中でやっていて感じたことを伝えた」と説明した。ザッケローニ監督の“事情聴取”は遠藤一人にとどまらず、その後はMF香川真司とも立ったまま約5分間。最後は原博実技術委員長にも身振り手振りをまじえて熱弁をふるっていた。

「いつも我々がやっているプレーを出すことができなかった。もっとできるチームということが分かっているだけに悔しい気持ちがある」。ブラジル戦後にそう語った指揮官にとって、次の相手は母国・イタリア。ブラジル戦のようなふがいない試合を見せるわけにはいかない。中3日で迎える第2戦。限られた時間を無駄にしまいと選手とのコミュニケーションを深めていた。

(取材・文 西山紘平)

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