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“カニエスタ”こと阪南大MF可児が川崎F入団会見「ここからが勝負」

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 19日、大阪府松原市の阪南大学でMF可児壮隆(阪南大4年=川崎F U-18)の川崎フロンターレへの入団会見が行われ、可児は「長年の夢が叶って嬉しいです。ここからが勝負だと思うので、一年目から出られるように頑張っていきたい」と意気込んだ。

 バルセロナ(スペイン)のスペイン代表MFイニエスタをもじり、“カニエスタ”とも評される関西屈指のタレントがプロへの第一歩を踏み出した。阪南大の須佐徹太郎監督が「最初に見た時は、“本当にサッカー選手?”と思うほど細い体型で、大丈夫?と思った」と評したように、華奢な外見の少年だったが、入学前に行われた高知大との練習試合で好プレーを披露。1年目から強豪・阪南大に欠かせない選手として存在感を発揮した。

 順風なスタートを切ったはずの大学生活だったが、主力として期待された2年目はプレーに精彩さを欠き、コンスタントに出場機会を得ることが出来なかった。原因となったのはサッカーに取り組む姿勢の高さ。「暗い練習場から誰かがボールを蹴っている音がしたり、遅くにウェイト場の電気が点いているなと思ったら可児だった。オーバートレーニングが原因じゃないかと思い、練習禁止令を出したりした」と須佐監督は当時を振り返る。

 苦難を乗り越え、3年生となった昨年は総理大臣杯にフル出場し、優勝に貢献。関西学生サッカーリーグでは18アシストを記録し、アシスト王にも輝いた。
「スタミナが凄くある。センスが良くて小回りが効くという日本人らしさがある」と指揮官が評す能力の高さは川崎Fを始めとしたJクラブからも高く評価されるようになった。

 他のJ1チームからのオファーもあったが、彼が選んだのは中学から6年間を過した川崎Fへの帰還だった。庄子春男取締役強化本部長は「うちのユース出身者で大学を経験して帰ってきてくれる選手は初めてなので、非常に嬉しく思っている。新規加入というよりも我々チーム関係者もサポーターも皆、“おかえりなさい”という気持ちです」と喜びを表した。可児の阪南大進学後もスカウトが欠かさずチェックを行い、「ユース時代もテクニックや運動量は群を抜いており、トップに上げるか上げないかというレベルにあったけれど、大学で真剣勝負して磨かれた方がいいだろうと考えていた。阪南大に進んで、最近少なくなっていて貴重だと思っているラストパスが出せる選手になった」と成長を実感したという。

 可児本人も「プレーやフィジカルでもですけど、初めて実家を離れ、初めての土地でサッカーしたことで精神的に成長できたと思う。昔はプレーの波が激しかったけど、安定したプレーができるようになった。阪南のスタッフに練習から色んな事を教わり、自分の特徴を伸ばしたり、生かしたり、出きるようになった」と成長した手応えを感じている。憧れの選手として挙げるのは「小柄でも大きい選手とやっていけるのは見ていて勉強になる」という理由でイニエスタと川崎Fの日本代表MF中村憲剛。特に同僚となる中村については「大学2年生の時に参加したキャンプで、同じ部屋になった際に、プロの姿勢を多く学んだ。日本を代表する選手は違うなと肌で感じた」という。

 将来については「今はフロンターレに入ることになったので、将来、海外でプレーするというのは実感がない。まずは1年目からしっかり試合に出て、年を増すごとに自分のプレーも人間的にも成長し、将来は日本を代表する選手になりたい」と目を輝かせたが、まずは残りわずかとなった大学生活。「総理大臣杯を逃してしまったので、リーグ戦でしっかり優勝して、インカレに出て優勝したい」と力を込めた。

[写真]左から川崎F・庄子春男取締役強化本部長、可児、阪南大・須佐徹太郎監督

(取材・文 森田将義)

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