beacon

[Fリーグ]開幕戦を振り返る北海道FP水上「イゴールというブランドに負けました」

このエントリーをはてなブックマークに追加
 Fリーグは15日に開幕戦を行い、エスポラーダ北海道ペスカドーラ町田に1-3で敗れた。キックオフから、わずか8秒という開幕戦では7年間のFリーグ史上最速となるゴールを決めた北海道のFP水上玄太だが、その後の39分52秒で追加点を挙げられなかったことを悔しがった。

「アグレッシブなDFが立ち上がりからできて、相手に主導権を握られずに行けるのかなっていう手応えが、最初はあったんですけど…。決定力の部分もそうですし、(相手の)最後の砦を崩し切れなかった」

 水上が「最後の砦」と評したのが、今シーズン、町田が大阪から獲得したGKイゴールである。名古屋のGK川原永光と並ぶ、Fリーグを代表する守護神の加入によって、町田の守備力は一気に向上したとされた。Fリーグで100以上のゴールを重ねてきたストライカーでもある水上も、その補強の効果は絶大だったと認める。

「イゴールが相手だと、もう一工夫、ふた工夫、加えないと、ゴールするのは難しいのかなと思いました。惜しい場面もあったと思いますが…。開幕戦だし、落としたくなかったのですが、悔しい結果になりましたね」と唇を噛んだ。

 試合後、町田の関野淳太監督は「イゴールとは実戦で合わせるのは初めてだった」「ケガも抱えており、まだ状態は75%くらい」と、いくつかの不安を抱えていたことを明かしたが、水上はそんなことは全く感じなかったと言う。

「やっぱりシュートは、入らないですよね。1対1でも止められている場面がありましたし、力が強いなというのはありましたね」。実際に水上の言葉通り、北海道は多くのチャンスをつくった。しかし、イゴールと1対1になったFP鈴木裕太郎がシュートまで行けずに止められるなど、北海道の選手たちは決定機を生かしきれなかった。

「威圧感というか、名前。イゴールっていうブランドに負けましたね。先制してから、もっとシュートで攻撃を終えることができたら良かったのですが、途中から乗せてしまったと思います。近距離がすごい強いGKなので。最初のゴールは、DFとの連係ミスを突いて挙げることができましたが、そこをもっとうちが効果的に突けていたら、違う結果になったのかなと思います」

 今シーズンの北海道は若い選手たちが加入し、伸びシロは十分。開幕戦で先制点を挙げた水上は、翌日に行われた第2節の浦安戦でも同点ゴールを決め、1-1のドローに大きく貢献した。ここまで北海道の全得点を一人で叩き出しているエースは、まだまだ経験の浅いFリーグ最北のチームを、今季も力強くけん引する。

(取材・文 河合拓)

TOP